重要度:★★☆☆☆
こんばんうかるー!
最近息子がよく寝ています。朝起きて仕事行くとき寝てて、仕事から帰ったらもう寝付いています(たぶん昼妻が大変なんだと思うけどw)。
試験では3種類の文字の綺麗さを使い分ける
さて今日は、試験において文字をどの程度綺麗に書くべきか、というお話です。
たまに、
「自分の字はかなり汚いんですが、大丈夫でしょうか?」
と聞いてくる受験生がいます。
結論から言うと、そういう相談をしてくる方は大丈夫です(理由は後述)。
でも、文字は状況に応じて使い分けるのがおすすめです。
字は汚くても合格します。
でも、あまりに汚すぎるとよくない面もあります。
どういうことか、実際に私が受験時代に書いた文字をみながら解説していきましょう。
「汚い」のと「雑」なのは違う
3種類を紹介する前に、まず大事な考え方から。
それは、
字が「汚い」のと字が「雑」なのは違う
ということ。
どういうことか少し解説しましょう。
字が「汚い」とは?
字が「汚い」というのは「癖」です。
これはこれまでの人生の歩み方によるものであるため仕方ありません。
もし字が綺麗か汚いかで点数が変わるのであれば、予備校の授業では「字を書く練習」をさせるはずです。
しかしそのような授業はどこの予備校をみても存在しません(といいつつあったりして)。
試験委員も、書かれている文字は必死に読んでくれます。
実際に、私が見たことがある司法試験の答案で、むちゃくちゃ字が汚い人がいましたが、なんと総合1桁で合格していました。
なので、字が綺麗か汚いかは点数にあまり関係がありません。
しかしそうは言っても、注意点が2つあります。
注意点①汚すぎると読めない
まず、字が汚すぎると試験委員が読めないことがあります。
試験委員は必死に読んでくれますが、物理的に読めないものは読めません。
読めないということは、何を書いているのかわからないということなので、もちろん点数になりません。
なので、いくら「試験委員は必死に読んでくれる」と考えていても、誰にも読めない字は受験戦略上書くべきではありません。
注意点②採点者にストレスがかかる
次に、汚い字は採点者にストレスがかかります。
文字自体は読んでくれますが、採点者も人間です。
読むのにすごい時間がかかるような答案は、どうしても印象がよくありません。
印象がどこまで点に響くのかわかりませんが、ストレスが溜まるような字は避けた方がいいでしょう。
字が「雑」とは?
字が「汚い」のは癖なのですが、字が「雑」なのは癖ではありません、それは「意思」です。
字が汚いとしても、汚いなりに丁寧に書いているかどうかというのは採点をしていて一目瞭然です。
変な略字を使ったり、止めやはねがぐちゃぐちゃだったり、そもそもミミズみたいな字だったり。
論文答案は試験委員へのラブレターである
字は綺麗である必要はありませんが、最低限の「丁寧さ」は必要です。
丁寧すぎる必要もないですけどね。
なぜ、採点者の気持ちがわかるのか?
なぜjijiは偉そうに採点者の気持ちを書いているのか?
私は司法試験や会計士試験の試験委員ではありません。
でも、会計士試験に合格した後、予備校で1年間採点バイトをしていました。
1年間の採点バイトで何通の論文答案を採点したかわかりませんが(たぶん5000~10000通くらい?)、かなりの数の答案を見ました。
その結果、採点官の印象が多少は理解できました。
それが、「綺麗」である必要はないが、「雑」なのはダメ、ということです。
これは、各受験生の答案をみる講師の方々は結構共感していただけるんじゃないでしょうかね。
試験勉強で使い分けるべき3種類の文字
さていよいよ、試験勉強で使い分けるべき3種類の文字を紹介していきます。
私の画像も載せますが、まぁそもそも私は字が綺麗ではないので見苦しいかもしれませんがご容赦ください・・・
①試験本番:他人がギリギリ読めるレベルで一番速い文字
まず1つ目は、「他人がギリギリ読めるレベルで一番速い文字」です。
これは試験本番(答練も)で論文を書くときに使う文字の種類です。
なかなかわかりにくい表現ですが、試験本番では何と言っても試験官にしっかり評価してもらうような文字を書く必要があります。
(最低限の丁寧さは当然として)ギリギリ読めるレベルの汚さで、他方で、自分が書ける一番速い文字、を使います。
論文式試験はとにかく時間がないです。
論文式試験は書きたいことがたくさんあります。
論文式試験は書いたことしか点数になりません。
これらから、とにかくスピードを求める必要もあります。
私が試験本番で書いていた文字はこちらです(再現答案ですが)↓
こちらは予備試験に合格した年の、予備論文翌日に書いた再現答案なのでかなり再現率は高いです。
そもそも字が綺麗な方ではないですが、読めるくらいではあるかなと思います。
②テキスト:可能な限り綺麗な文字
続いて2つ目は、「可能な限り綺麗な文字」です。
これはテキストや参考書への書き込みで使う文字です。
なぜテキストにはすごい綺麗に書くかというと、テキストは何回も、何十回も、何百回も読むからです。
汚い文字だとどうしても頭に入ってきにくく、「これなんて書いてるんだっけ?」となるとインプットの妨げになります。
特に、1P1M法などで時間制限をして速く読む場合には、「文字の読みにくさ」というストレスは軽減する必要があります。
なので、可能な限り綺麗な文字にします。
1P1M法は以下で解説していますのでよければどうぞ。
私のテキストの実際の文字はこちらです↓
うん、こうみるとあまり①と変わらないように見えるかもw
でも、自分としてはかなり丁寧に書いている方です。
しっかり修正テープとかも使ってますし。
③下書き:自分がギリギリ読めるレベルで、最速の文字
3つめは「自分がギリギリ読めるレベルで、最速の文字」です。
①と似ていますが①は「他人が読めるレベル」、③は「自分が読めるレベル」です。
自分の文字は見慣れているため相当汚くても読める点が大きく異なります。
これは、答案構成などの下書きや、短答の過去問を解いているときのルーズリーフなどのときに使います。
ここで書く文字は、自分さえわかればよく、しかも何回も読むものではないので雑で全然OKです。
とにかく最速で書き、勉強を効率化することが大事です。
本番の答案構成などは特に1秒でも惜しいので、本当にきったない字で大丈夫です。
私の答案構成用紙はこちらです↓
こちらは、私が司法試験に合格した年の、試験本番で書いた答案構成用紙です。
どうでしょう、まじで何が書いてあるか読めないと思います。
でも下書き用紙なんてはこれでいいのです。
とにかく速く、自分だけわかるレベルで書きましょう。
下書きを綺麗に書いても点数にならないですからね。
おわりに
今日は、試験勉強において使い分ける3つの文字を紹介しました。
「自分の字は汚いけど大丈夫かな?」と不安になっている方は、だいたいかなり綺麗なので大丈夫です。
本当に字が汚くて読んでてストレスがかかる文字を書く人は、他人がどう感じるかすら考えていないことの方が多いですし笑
常に綺麗に書くのではなく、しっかり場面に応じて使い分けましょう。
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