重要度:★★★★★
こんばんうかるー!
なんと昨日はフジテレビの「クイズ99人の壁」という番組に出演させていただきました。
チャレンジャーではなく「壁」の方なのでもはや背景でしたが、ちょいちょい映れててよかったです。
勉強計画の立て方
さて今日は、とても大事なことを書きます。大事なので、余裕で重要度★5の記事になります。
この記事はブログ移転前のアメブロでも非常に人気があった記事をアレンジしたものになります。
また、その内容の重要性から、雑誌で執筆をさせていただいたこともあります。
是非最後までご覧いただき、勉強計画を作るときの参考にしていただければと思います。
勉強は計画が全て
先日、以下のようなツイートをしました。
勉強は計画が全て。
試験に不合格の原因は2つに分類できる。
①勉強計画が間違っていた
②計画は合っていたが遂行できなかった間違えた方向にひたすら進んでも合格はできない。逆に、方向が合っていれば、あとは時間をかければいつか合格できる。
ガムシャラにやるのは正しい計画を立ててから。— 弁護士公認会計士jijiたん Lv.64 (@jijijilijijiji) July 3, 2020
これが本当に重要。「勉強は計画がすべて」と言っても過言ではありません。
ただなんとなくがむしゃらに勉強するのでは、いくら時間があっても足りません。
正しい勉強計画をつくり、それを淡々と実行する。これが合格への唯一の道のりです。
今日は、「正しい勉強計画」について紹介していきましょう。
勉強計画を立てられていない人が多い
私は、司法試験の勉強をしているときに、勉強計画が出来ていない人が多いということに気が付きました。
それは、自分が勉強していた有料自習室で、とある女子大生と出会ったことで気づきました。
この女子大生の当時のプロフィールは、某難関私立大学法学部3年生、伊藤塾基礎講座受講中(論マス受講中)、次の年の予備試験及びロー入試受験を目指している、という方です。
当時jijiと同じ自習室で勉強し、jijiがナンパして声をかけ、お昼ご飯を食べに行ったり、休憩時間に勉強方法を教えてあげたりしました。もちろん無料です。
その後、法科大学院には東大以外は全部合格し、司法試験も一発で合格しました。
jijiが勉強方法を直に教えてあげていた子、すごい上から目線ですが、ラッキーな子なのでラッキーガールさんと呼んでいます。
本人もこの呼び方は了承してくれていて、なんとラッキーガールさんが司法試験に合格したときには、ラッキーガールさんのご両親からお礼の品をいただいたほどですw
そのラッキーガールさんに、あるとき、勉強計画をみせて、と言ってみました。
そこでのラッキーガールさんが出してきた勉強計画を見て、自分は「世の中の受験生は勉強計画が作れていない人が多いんだ」ということを悟りました。
では、どのようなものを作ってきてくれたのか、私が言う「計画」とは何が違うのかを見ていきましょう。
「計画」と「予定」の違い
ラッキーガールさんが持ってきた勉強改革は以下のようなものでした。ようなもの、というよりは、実物の写真です。
少し小さいけど、見えますかね?
カレンダーにその日勉強すべき内容がびっしり書いてあります。毎日これをこなし、恐らく✓をつけていくのだと思います。
よくある勉強の進捗管理表といったところでしょうか。
しかし、これを見て自分は思いました。
「計画」と「予定」の違いがわかっていない。
「計画」と「予定」は似て非なるものだと自分は考えています。厳密な広辞苑の使い分けなどに従っているわけではないので、あくまで私の中の、勉強をする上での区別ですが。
どういうことかというと、「予定」と「計画」は以下のように違います。
- 「予定」・・・その日こなすべき細かいタスク
- 「計画」・・・ゴールから逆算して立てた大まかなタスク
合格するには、圧倒的に「予定」よりも「計画」の方が大事です。
上で出したラッキーガールさんのカレンダーは、「予定」そのもので、「計画」にはなっていませんでした。
恐らく読者のみなさんも、「勉強計画を立てる」というと、上記のような「予定」を立ててしまう人が多いのではないでしょうか。
講義がいつあって→いつ終わる→よし、OK、という風に。これは私が言うところの「予定」です。
「勉強計画」の立て方
さて、前置きが長くなりましたが、いよいよ本題です。「予定」ではなく「計画」の立て方。
ラッキーガールさんは上のようなカレンダーを持ってきてくれたのですが、このままではヤバイ!と思い、私が一緒にラッキーガールさんの勉強計画を実際に立ててみました。所要時間にして1.5hくらいで作りましたかね。
以下ではかなり雑な字ですし、小さくて見えにくくなってしまってますが、実際の現物を見た方がイメージが湧くと思い、あえて現物を載せていきます。何となくイメージが湧いていただければと思います。
具体的に、勉強計画は以下のようなStepで作っていきます。
なお、以下では司法試験、予備試験の勉強計画になっていますが、どのような勉強も同じ手順で作っていけます。
Step1:タスクの洗い出し
まずやるべきことは、タスクの洗い出しです。
つまり、目標とする試験に合格するために何をこなさなければならないのか、を洗い出します。ゴールを確認し、足りないことを特定する作業です。
これを洗い出せるかが最大のポイントです。
「これをやりきれば受かる!」というタスクは意外と洗い出しが難しいです。本試験レベルと今の自分のレベルをしっかり把握していないとできないためです。
- ラッキーガールさんの場合、
- 論マス講義
- 問研3周
- 短答過去問加工 etc.
ラッキーガールさん自身では本試験レベルと自身のレベルがうまく把握できていなかったので、実際に書いた答案を見せてもらい、伊藤塾の講座内容も照らし合わせ、自分がタスクの洗い出しをしてあげました。
このタスクの洗い出しができるかどうかが勝負なのですが、まぁそんなうまく洗い出しはできないですよね。
そういうときは、自分なりに考えて、それを合格者に見せに行くのが一番早いし確実です。周りに合格者がいなければ、予備校の講師に相談するのもいいでしょう。
Step2:タスクの見積もり
タスクが洗い出せたら、次はそのタスクに何時間かかるのかを計算します。
- 講義が何コマあるのか?
- 予習・授業・復習で何時間かかるのか?
- 問題数は何問あるのか?
- 一問解くのに何時間かかるのか?
これらをざっくり見積もるのが次のステップです。
ざっくりとはいえ、ここでの見積もりは可能な限り「現実的に達成しうる時間」で見積もります。理想の時間(つまり最短の時間」で計画を作ってしまっては計画倒れに終わるだけだからです。
- ラッキーガールさんの例でいえば、
- 論マス
→行政15問、刑訴50問、民訴10問、商法50問=計約120問
→1問にかかる時間は予習・講義・復習で1.5h
→よって、論マス残りは180h(120問×1.5h)
- 問研3周
→1問0.5h×50問×7科目×3周=600h
といった感じです。
これらのタスクは、表などにして書いても良いのですが、個人的にはこの段階でタイムテーブルにざっくり配置していくのがおすすめです。
こんな感じです↓
見えにくいと思うので、拡大版するとこんな感じです↓
かなり汚くてごちゃごちゃしていますが、やりたいこと(タスク)を書き出し、それにかかる見積時間の算定式も見えるように書いています。丸で囲った数字が、そのタスクにかかると見積もった時間です。
「なにこれ?こんなん書いたことない」という人が大半だと思いますが、本当に重要なので一度タイムテーブルを書いてみるといいと思います。
Step3:タイムテーブルに書き起こす
さて、Step1,2が終わったら、あとはそれらのタスクをいつやるのかをしっかり時系列に並べてみます。Step1,2では、思いつくタスクをテキトーに並べただけなので、現実にこの計画が実行できるのかをタイムテーブルにして確認するのがこのStepです。
ラッキーガールさんの場合はこんな感じ↓
先ほどのタイムテーブルと似てますが、かなりすっきりしていると思います。見積もり時間の計算過程などを省略しているからです。(右の方の落書きは無視してください)
Step1,2でやることと必要な時間を算定したら、あとは期間ごとに何時間タスクがあるのかを把握します。
上記写真で言うと、「500h」や「940h」と下の方に書いているのがわかりますでしょうか。
これが期間ごとにかかる時間で、500hというのが11月中旬から12月末までに必要な勉強時間、940hというのが1月から4月までに必要な勉強時間です。どの時期に何時間かかるかをプロットしていきます。
このようにすると、ある月に何時間勉強しなければならないのか、さらにそこから逆算して一日にどれだけの勉強をしなければならないのか(=それをしないとやるべきことが終わらず合格できない)が把握できます。
ラッキーガールさんの場合、やや勉強の進捗が遅かったので、今から挽回するには年内は一日10h、年明けは一日10.5hが必要であることが判明しました。
Step4:カレンダーなどに落とし込む(任意)
以上のStep1,2,3が勉強「計画」の立て方です。
Step4として、最初にお見せしたようなカレンダーなどに落とし込めば、勉強の「予定」ができます。
自分の場合は予定が狂うのが嫌なので、Step4は省略するタイプですが、しっかり「予定」を立てた方がやる気が出る、という方は④を作ると良いと思います。
このように、カレンダーに書くのは最後の最後の段階です。最初から、カレンダーに書けるほど勉強計画は簡単には作れません。
勉強計画を立てる際に注意すべきこと
以上のようなStepで勉強計画を作る際の注意点をいくつか紹介しましょう。
タスクは必要最小限にとどめる
Step1でタスクを洗い出すときの注意点として、「合格に絶対必要なタスク『のみ』」を計画表に反映することが重要です。
「合格に絶対必要なタスク」のみを洗い出すことで、その計画から逆算した時間を一日ずつこなさなければ合格しない(=こなせば合格する)というプレッシャーを与えることができます。
受験をしているとどうしてもあれこれやりたいことが出てくると思いますが、本当に絶対必要か?と常に考えることが重要です。
あくまで机の上の勉強時間
上記タスクは主に机の上でやるべき勉強が何時間あるかを示します。すなわち、移動時間は単語カードめくるなり、肢別を解くなり、別の勉強をしていなければなりません。なので、一日10時間、と計画が経ったとしても、これらの隙間時間を入れれば一日12~13時間は勉強する必要があります。
タスクの時間は多めに見積る
上でも少し書きましたが、Step2でタスクの時間を見積もる際には、あまりタイトな時間にしないようにします。1問50分と見積もったら、計画表には1問1hで反映します。45問のテキストなら、50問で反映します。
計画通り進まないのが勉強なので、バッファーを持たせておくのが大事です。
あくまで計画ですし、ざっくり作っていきます。
計画が立ったら、あとは淡々とこなす
「勉強なんて気合いだよ」と多くの合格者が言いますが、それは「(計画が立てられれば)勉強なんて気合いだよ」という意味です。立てた計画をこなせれば合格、こなせなければ不合格、ただそれだけです。
気合を入れて、計画を淡々と遂行していく。それが勉強です。
おわりに
この記事は、昔のアメブロの記事をリメイクして作っています。今見てみるとちょっとわかりにくいかなと思う部分もありますかね…
でも、ラッキーガールさんと実際に作った計画表をお見せしたかったので、内容はほぼそのままにしてあります。
実物写真があるとイメージしやすいかなと思います。
以上を総括すると、以下のようなツイート内容にもなります。言っていることは同じです。
勉強計画はゴールから逆算してつくるのが鉄則。
①ゴール(過去問)を確認し
②いまの自分とのギャップがあることを確認した上で
③足りないものを特定し
④どの教材・講義で補うか考え
⑤時間を見積り
⑥どの時期にやれるかプロットしていくただガムシャラに勉強してても合格には近づかない。
— 弁護士公認会計士jijiたん Lv.64 (@jijijilijijiji) May 25, 2020
私の感覚を言ってしまうと、勉強計画さえ立てられればあとは機械的に勉強する日々、という感覚です。
是非その感覚をつかんでくださいね。
ほなまた!
①「図解でわかる 試験勉強のすごいコツ」(日本実業出版社、2022)
jiji2冊目の単著が発売されました!
私が各種試験を合格してきて体得した「試験勉強のコツ」を、全て図解付きで50個紹介しています。
私が考える究極の勉強方法を紹介しており、資格試験はもちろん、中高生の受験勉強にもお役立ちできるような内容になっています!
②「司法試験・予備試験 この勉強法がすごい!」(中央経済社、2019)
jiji初の書籍です。
題名は司法試験・予備試験としていますが、全ての試験に共通する勉強方法が8割程度です。
ブログには敢えて書いていないクリティカルな勉強方法(スイッチバック法、暗記カード作成術、短答過去問加工法、論文完璧答案構成法)はこちらの書籍をご覧ください。