1.3 公認会計士試験

【完全解説】公認会計士から弁護士を目指す方法は?メリットは?収入は?

重要度:★★★☆☆

こんばんうかるー!
我が子が生まれて3日目。いやぁ本当にかわいい。基本は子供嫌いな自分ですが、我が子とはこんなにかわいいものか・・・尊い・・・

ダブルライセンスあるある相談


今日は、よく聞かれる質問についてブログで解説していきます。よく聞かれる質問はこちら。

「公認会計士試験合格後に司法試験を目指したいと考えています。方法やメリットなどを教えてください。」

これはまさに私が通ったルートですので、私が質問に答えるのはピッタリなのかなと自分でも思います。

逆ルートである、司法試験合格後→公認会計士試験を受けることについても後日紹介させていただきますが、この記事は公認会計士→司法試験の記事になります。

司法試験目指すのどう思いますか?


まずざっくりと、「会計士試験合格後司法試験を目指したいと思っています。どう思いますか?」という質問への回答です。
この回答は、質問者がどのステージにいるかで結論が異なります。

まだ受験生の方への回答

まず、まだ公認会計士試験に合格をしていない状態で、試験合格後に司法試験を受けたいという方も結構います。
想像通りかもしれませんが、回答は「会計士に合格してから考えろ」です。理由は以下です。

会計士試験を舐めちゃいけない

まず「会計士試験に受かったら」という前提が非常に不確実です。
公認会計士試験は非常に難しい試験です。個人的な感想ですが、現行の司法試験より公認会計士試験の方が難しいです。
確実に合格できると言える受験生はいません。
合格後のことをあれこれ考えるより、目の前の会計士試験に本気で挑みましょう。そうしないと会計士試験にも合格せず、まさに二兎を追う者は一兎をも得ず、になります。

公認会計士になるまでの道は長い

公認会計士試験に合格しても「公認会計士」はすぐには名乗れません。
受験生なら当然知っていると思いますが、「公認会計士」を名乗るためには以下のような3つの要件があります。

  1. 公認会計士試験に合格
  2. 実務経験(2年)
  3. 実務補修(基本3年)

①の要件を満たしても、公認会計士を名乗るまではまだまだ長いということです。
そして、会計士試験合格だけだと、肩書は「公認会計士試験合格者」です。肩書きだけでなく、監査法人での経験や補修所での研修は本当に役に立ちます。
会計士試験合格者だけでいいやというなら別ですが、どうせなら公認会計士を名乗りたいと考える場合は、とにかく時間がかかります。
その後に司法試験を受けるかどうかはもちろん自由ですが、この監査法人での最初の2~3年は価値観がかなり変わる時期になるかなと思います。
なので、受験生の時に司法試験のことを考えても無駄になることが多いです。

会計士も楽しい

公認会計士の仕事は楽しいです。
受験時代に学んだ会計、税務、監査の知識を駆使して、超有名な名だたる企業の監査にいきなり携われます。
これは監査を経験しないと分からないと思いますが、会計士試験に合格するのを1だとすると、監査実務で詰む経験は10くらいの楽しさがあります。
なので、会計士として生きていく道は十分にあり得ます。中には私のように弁護士に進む人もいますが、それはかなり例外的な人種で、会計士一本で生きていくのが普通です。
なので、受験時代に司法試験を考えるのは時期尚早です。

まずは、早くても、会計士試験に合格してからで十分です。

会計士試験合格した人への回答

続いて、会計士試験は合格したけど、まだ登録はできていない方への回答です。
回答は、「目指してもいいけど、仕事や人間関係も大切にね」です。

会計士試験に合格しているので目指してもいいとは思いますが、まず会計士登録まではしましょう。そして、監査法人での仕事や人脈は疎かにしない方がいいと思います。

弁護士になってから、会計士スタッフ時代の知識、経験は弁護士業に非常に活きますし、監査法人時代の上司・同僚・部下から弁護士の仕事をもらえることもとても多いです。

なので、仕事は最低限、人間関係も最低限、その代わり司法試験に没頭、というのは個人的にはあまりお勧めしません。
もちろん、この時点で目指し始める、又は準備を始めるというのは選択肢としてはありですけどね。

会計士登録済みの方

さてこちらが本命です。公認会計士登録済みの方への回答。

回答は「目指すのは全然あり」です。

会計士としての実務経験も積んでいるので、弁護士になってからも会計の知識経験を活かして仕事をすることが可能です。会計士としても十分生きていけるので「目指した方がいいよ」とまでは断言しませんが、法律や弁護士が気になるなら目指すといいと思います。

公認会計士から弁護士になる方法は?


続いて、公認会計士から弁護士を目指すと決めた場合、どのようなルートがあるかなど、受験事情についてお答えします。

司法試験の難易度は?

まず気になる難易度ですが、個人的な感想としては公認会計士試験を90とすると司法試験は85くらいのレベルです。意外かもしれませんが、公認会計士試験の方が難しいと思います。

この難易度は、「合格することの難易度」であり、「試験問題の難易度」とは異なります。
試験問題自体の難易度でいえば司法試験の方が断然難しいです。でも、現行の司法試験は、正直制度が崩壊しており、合格率は20〜25%で推移しています。
もちろんロースクール卒業又は予備試験合格者しか受けられないという点はありますが、ロースクールは定員割れを起こしており、ロースクール卒業自体は時間とお金を確保できるのであれば難しくありません。
なので、公認会計士試験に合格している実績がある人は、時間とお金があって、本気で目指せる環境であればほぼ全員が合格できると思います。
時間とお金があって、本気で目指せる環境であれば、という条件付きですが。

ロースクールか予備試験か?

さて会計士から司法試験受験を考える時に必ず通る壁、それは法科大学院(ロースクール)か、予備試験かの選択です。
上で書いた通り、会計士合格者であれば司法試験自体は大体合格できます。でもこれは、ロースクール前提の話です。
予備試験は正直会計士試験よりも難しいです。先程の例でいうならば、私の体感では司法試験85会計士試験90予備試験は100です。
会計士試験合格者でも予備試験に合格できるかどうかはぶっちゃけ人次第だと思います。
予備試験が難しい理由は、合格率が低すぎるからです。予備試験の合格率は3〜4%で推移しています。受験資格がないとはいえ、確実に3〜4%に入るのはかなり難しいです。

ではロースクールと予備試験どちらでいくかというと、以下の点などが考慮要素になるでしょう。

  • 勉強への自信
  • 資金的な余力
  • 時間的な余力
  • 家族などの環境
  • 働きながら目指すがどうか
  • 予備試験合格者というプレミアムを求めるか

ロースクールは定員割れをしている上に学費免除制度(なかには給付金みたいのがもらえるところもあります)が充実しているので、ここで言う「資金的な余力」とは学費というよりは生活費が捻出できるか、働かないのであれば貯蓄があるかどうかという視点です。
また、予備試験合格者というプレミアムについては、当初私はかなり大きいものだと思っていたので予備試験にしましたが、実際のところそこまでプレミアムはない気がします。予備試験合格者というよりは、上位ローを優秀な成績で卒業してるだとか、司法試験の順位を上げる方が就活には有利な気がします。
弁護士実務に出てからは予備試験合格者かどうかなんて誰も気にしないので、そういう意味でもプレミアムは少ないと思います。

科目免除は?

科目免除はないけど共通科目はある

これは調べればわかりますが、公認会計士から司法試験を受けるときは科目免除制度が一切ありません。逆に司法試験合格者が会計士試験を受ける時は科目免除がめっちゃあります(納得できない!)。
ただ、共通する科目はあります。それは、商法と租税法です。

会社法

司法試験及び予備試験の「商法」という科目は、会計士試験でいうところの「企業法」とほぼ同じです。
会計士試験の企業法は会社法9割・商法総則0.5割・金商法0.5割くらいの印象ですが、司法試験の商法は会社法9割・商法総則0.5割・手形小切手法0.5割くらいの印象です。
なので、会社法と商法総則の知識はまんま使えます。
ただ、司法試験の会社法の方が聞かれる質というか深さが深く、難易度は司法試験の方が高いです。なので、一から勉強した方がいいです。

租税法

租税法は、予備試験では科目にありませんが、司法試験で選択科目として存在します。
私は租税法選択ではないので(労働法選択)あまり深くはわかりませんが、イメージとしては、会計士試験の租税法の理論部分をゴリゴリやる感じだと思っています。
会計士試験では計算中心で理論はあまりゴリゴリやらないのが普通だと思います。なので、租税法選択は会計士と親和性はあるが、あまり重複はない、と考えておいた方がいいと思います。

弁護士・公認会計士って何人くらいいるの?


そもそも弁護士公認会計士のダブルライセンスを持っているひとって何人いると思いますか?
これは正式な統計がないのと、会計士試験合格者まで含めると把握不可能です。
ただ、公認会計士登録までしている弁護士は日本に100人~150人程度を言われています。
これは、私がお世話になっている弁護士公認会計士の先生が超がんばって集計した結果なのでおそらくそこそこの信用性はあると思います。

少ないと感じるか、多いと感じるかは人次第でしょうかね。

就活事情はどう?


次に気になるのが就活事情かと思います。どういうところに就職できるのか?年収は?年齢は関係ある?など。

四大法律事務所とは?

まず前提として知っておくべきなのは、四大監査法人と四大法律事務所はまるっきり違う点です。

会計士は合格者の8割が四大監査法人にいきますよね。
他方で弁護士にも四大法律事務所といわれる事務所がありますが、行くのは合格者の1割くらいです。
四大監査法人の最大手である新日本監査法人の会計士(合格者含む)の人数は、2020年3月末時点で約5,500人。
他方で四大法律事務所の最大手である西村あさひ法律事務所の弁護士(外国人弁護士含む)の人数は、約600人。

私は結構びっくりしたのですが、人数規模はおよそ10分の1ですよね。
私も司法試験を目指し始めたときは四大に行きたいし、行くと思っていましたが、実際は四大に行く人は多くありません

では就職先は?

公認会計士から弁護士になった人の就職先は実に様々です。
四大にいく方もいれば、企業法務系の準大手事務所にいく方、いわゆる街弁や新興形に行く方など、実に様々です。
正直弁護士と会計士を持っていると独立もハードルが相当低いので、独立する方もたくさんいます。

弁護士公認会計士の初任給は?

弁護士公認会計士を持っていたとしても、給料面で優遇されている(手当など)というのは聞いたことがありません。
他の弁護士と同じ印象です。
また、就職先によって給料が異なるのも他の弁護士と同じです。
ざっくりいうと、こんなイメージでしょうか。

  • 四大法律事務所→1000~1200万
  • 企業法務系→600万~800万
  • その他→400~600万

公認会計士に合格してから司法試験に合格して弁護士として働く場合、早くても目指し始めてから4~5年かかります。
そうすると、四大に行かない限りは、会計士として監査法人に残っていた方が給料が良いというイメージでしょうか。

弁護士会計士の将来年収は?

初任給という面をみると正直監査法人にいた方がいいともいえるのですが(4~5年かけても監査法人の初任給くらいに戻ることが多い)、将来年収という意味では全然弁護士の方がいいと思います。

弁護士としてどのように活動するかにもよりますが、会計士の知見を活かして独立したりすれば、年収は少なくとも3,000万~5,000万円くらいにはなるのではないでしょうか。
監査法人の上の方にいけばこれくらい稼げると思いますが、この3,000~5,000万という数字は「少なくとも」という数字ですし、人によっては30代などでも達成可能という点が違います。

なので、将来年収を見るとやはり弁護士の方が稼げるとは思います。ただ、監査法人の方が「安定」はしていると思うので、そこは好みだと思います。

弁護士公認会計士が活きる分野


公認会計士から弁護士になる場合、気になるのはどういった業務に強みを見出せるか、です。
これは私がお会いしたことがある弁護士会計士の先生も皆様さぐりさぐりという印象で、絶対にこの分野に行くべき、というのはありません。
でも、私が弁護士を2.5年ほどやってみて、例えば以下の業務などは確実に会計士の知見が生きると感じています。

  • 破産、事業再生
  • 税務訴訟
  • 事業承継
  • DD(デューデリジェンス)
  • ファイナンス
  • 訴訟の損害論の部分
  • 第三者委員会
  • 社外役員
  • その他企業法務全般

全ての解説はしませんが、一つ言えるのは「数字が絡むのは強い」ということです。
正直なところ弁護士の先生方は数字に本当に弱い(というか拒絶反応がある)方が多いので、数字が絡むのは何でも優位性がある状態になります。

公認会計士から弁護士になるときの注意点


上で解説したことと一部重複しますが、会計士から弁護士になるときの注意点も書いておきましょう。

時間はかかる

ロースクール経由であれば、環境さえ整っていれば大体の人は受かると申し上げました。
でも、ロースクール経由は時間がかかります。未修だと3年、既習だと2年です。
予備試験ルートだと短縮できる可能性はありますが、それでも予備試験→司法試験と受ける必要があるので時間がかかります。
また、司法試験合格後も司法修習が丸一年あり、これは会計士の実務補修とは違い、司法修習中は兼業禁止で月~金、9時~17時が拘束されます。
なので、どうやっても制度上かなりの時間がかかります。

最初給料は下がる

上で書いた通り、弁護士の初任給は四大にでも行かない限りは高くありません。
監査法人で4~5年残っていれば大体マネージャークラスになると思いますが、弁護士になると初任給から再スタートになるイメージです。
将来年収を考えれば当然プラスなのですが、一時的に収入が下がるのは覚悟しておきましょう。

得意分野を自分で開拓する必要

会計士と弁護士の最も違う点は、サラリーマンか個人事業主か、です。
会計士は監査法人にいる限り、サラリーマンです。与えられた仕事を、前任者と同じようにこなしていれば、給料は保証されます(そんな単純じゃないかもしれませんが)。
弁護士は、なったら1年目から個人事業主です。自分で営業して事件を取ってきますし、価格も自分で決めますし、自分の名前でバンバン訴訟の書面などを責任もって提出します。一人で事件処理するのもザラです。

もちろん、インハウスなどになればサラリーマン的に働くのも可能だと思いますが、基本的にはいきなり野に放たれる感じだと思っておきましょう。

資格Timesにインタビューしていただきました

公認会計士から弁護士はなかなか珍しいということもあり、資格に関する様々な有益な情報提供を行われている「資格Times」さんにインタビューをしていただきました!(^^)!

ダブルライセンスの仕事、強みなどをわかりやすく解説していますのでよければご覧くださいませ。

⇒【取材記事】難関資格に合格する方法は?弁護士・公認会計士のダブル合格者に取材してきました!

資格スクエア講座

さて、会計士から司法試験を目指すにあたっての不明点はなんとなくお分かりいただけたでしょうか。
でも、やはり会計士から司法試験を目指す場合、まずは予備試験が本命になると思います。
予備試験の制度説明や、予備試験についての講座カリキュラムなどは予備校の説明が一番わかりやすいです。

予備校選びは慎重にやったほうがいいと思いますが、私が講師を務めている資格スクエアという予備校では、無料で予備試験講座のオンライン説明会をやっていますので、まずは聞いてみてはいかがでしょうか。

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おわりに


今日は、会計士から弁護士になる場合の方法、メリット、生きる分野、収入など、多岐に亘って解説しました。
あくまで私個人の感覚なので人によっては捉え方は違うと思いますが、参考にはなるかなと思います。

こんな長い記事になるとは思いませんでした・・・疲れたw
ほなまたうかるー!

jijiキュラ
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