重要度:★★★☆☆
こんばんうかるー!
今日は残業したのでホテル泊です。いやアパホテル1泊3500円とかまじ神すぎる。
予備試験の短答合格発表
昨日は、2020年予備試験の短答合格発表がありました。
受験者は10,550人、合格得点は156点、合格者数は2,529人とのことです。
⇒法務省HP
合格された皆様、おめでとうございます!
私は2014年予備試験合格ですのでもう6年経ちますね、懐かしいです。
しかし昨日ツイートもしましたが、予備試験短答に合格された方には以下のことを言いたいです。
予備短答の合格発表とのこと、合格された皆様、おめでとうございます!
ただ、わかってると思いますが予備試験はここからが本当の勝負です。気を緩めることなく、死ぬほど頑張ってください!
— 弁護士公認会計士jijiたん Lv.111 (@jijijilijijiji) September 8, 2020
そうです、予備試験が私の中で文系難関という理由、それは論文式試験の難易度にあります。
予備試験論文は、すでにかなり絞られた短答合格者の中で、更に4~5人にしか合格しない、これは非常に難しい試験です。
短答合格で気を緩めることなく、論文こそが「本番」と考えて本気で勉強をしましょう。
短答合格後から論文に最短で合格する方法
そうはいっても、必死に短答合格を目指してきたから、いざ短答に合格したけど戸惑ってしまっている受験生も多いと思います。
そこで今日は、「論文合格のために最初から勉強してたし、短答なんて単なる通過点」と思っている方に向けでではなく、「え、短答受かっちゃった!どうしよう!」と考えている方向けに、短答合格発表後から「最短で」論文に合格する方法を解説します。
実際のところ私は論文合格を常に念頭に置いて勉強していたので、短答合格後も動じることなく論文の勉強を進めることができていましたが、あえて自分が論文に焦っていたら、という前提で書いていきます。
これから論文に合格するためにとにかく意識すべきこと
まず具体的な方法というよりは、これから論文に本腰入れていく方に、意識すべきことを紹介します。
それは以下です。
★これからの勉強で意識すべきこと
- 遅れをとっていることに気づく
- とにかく時間がないことに気づく
- 守りの答案が重要であると気づく
少し細かく見ていきましょう。
①遅れをとっていることに気づく
まず、「え!短答受かっちゃった!どうしよう!」と考えている方は、大幅に遅れをとっていることに気が付くことが重要です。
予備試験の最終合格を目指している人にとって、短答はあくまで通過点であり、一つのイベントに過ぎません。
論文合格こそが山場と考え、論文の勉強を中心にこれまでの勉強計画を立てています。
なので、短答に受かることを最初の目的とし、論文の本格的な勉強はこれから、という方は既に遅れをとっています。
これに気づき、ここから本気で勉強する必要があります。
決して「短答合格したから少し休むか!」なんて思ってはいけません。
②とにかく時間がないことに気づく
論文式試験はわずか1~2か月後です。
短答受験後、ないし短答合格後に論文の勉強を本格的に始める受験生はとにかく時間がありません。
なので、とにかく効率的な勉強を心掛ける必要があります。
もっといえば、正攻法の勉強法では間に合いません。
1点でも点数を上げる可能性がある勉強を進めましょう。
③守りの答案が重要であると気づく
そして、論文式試験は「守りの答案」が重要であることに気が付きましょう。
どうしても時間がなくなると、山アテなどをして、山アテした分野がでれば攻めれる!というような攻めの答案にしてしまいがちです。
しかし予備論文は範囲が広く、全科目山アテで当てることはまず不可能です。
一点突破を狙うよりも、全科目の点数が上がるようなコツに気が付くことが重要です。
これから予備論文に合格するための最短合格法
以上の点を意識していただき、私がおすすめする論文合格の可能性を1mmでも上げる方法は以下です。
①過去問起案はしない
まず意外だと思われるかもしれませんが、過去問起案は不要です。
通常の勉強でしたら論文過去問を回転させることをお勧めするところですが、短答合格後に論文を書けるようになるためにはとにかく時間がありません。
過去問は同じ問題は出ませんし、1通起案するにも非常に時間がかかります。
そう、ここまでくると一通一通起案するのは効率が悪いのです。
なので、論文過去問の起案はやめましょう。
せいぜい、本試験の雰囲気を学ぶために答案構成するくらいでいいです。
②直前答練、模試は受ける
過去問起案は不要ですが、予備校の直前答練や模試は受けましょう。
これは、初見の問題でどれほど自分が解けるのか、そしてなにより時間配分を把握するために必須です。
特に予備試験論文は2~3科目をまとめて試験を受けますので、科目間の時間配分は非常に重要です。
答練まで時間が無くても、必ず模試は受けましょう。
③要件事実を理解する
短答知識で一番乗り越えられなれない科目、それは民事実務基礎科目です。
そのなかでも、要件事実はかなり特殊で、民法の知識があったとしても要件事実の勉強をしておかないと全く太刀打ちができません。
他の科目はなんとか短答知識で食らいつくことはできますが、要件事実については勉強しておかないと何も書くことができません。
何を勉強すればいいの?と言われると難しいですが、やはりお勧めは新問題研究になるでしょうか。
こちらは司法研修所が出しているもので、(正直内容が良いとは思えませんが)、薄いし、みんなが読んでいる書籍です。
要件事実は何なのか?ということは最低限は理解できると思います。
分厚い要件事実の書籍などはいまから読んでも時間がないので、新問研を1日で読んで、「要件事実ってこういうことか」ということを理解すればいいと思います。
④一般教養の出題傾向を把握する
予備短答の一般教養は対策が不要なのですが、論文については一般教養の対策をする必要があります。
それは、他の論文の1科目分の配点があるからです。
予備論文の一般教養は、センター試験現代文の評論文のような文章を、要約させたり、筆者がどのようなことを言いたいのかなどを書かせたりします。
正直問題に対する対策はなかなか難しいのですが、どのような問題が出されるのか、そして合格者はどのような答案を書いているのかだけは少なくとも把握しましょう。
⑤答案の「型」を理解する
論文に合格するためには、各科目の細かい知識を詰め込むよりも、法律論文の書き方を確立する方が全体的な点数の底上げになり、効率的です。
科目ごとに「型」は異なるのですが、最低限は法的三段論法をマスターするのがスタート地点です。
条文にしたがって事案を検討し、条文の要件解釈で疑義がありそうなものを、規範をたて、当てはめ、結論を出す。
そのような超基本中の基本の型をマスターするのは最優先事項です。
⑥最低限記憶すべき事項を絞る
記憶するにしても時間がありません。
論文できかれる論証や定義などを片っ端から暗記しようとすると全然時間はありません。
そこで、最低限記憶すべき事項を絞り、メリハリをつけて記憶していきましょう。
具体的には、予備校などで「A+」などと言われる論点です。
行政法でいえば処分性、原告適格などのちょうド典型論点です。
これらは誰でも書けますし、書かないと次のあてはめに進めません。
なので、こういったとんでもなく重要な知識は優先的に記憶していきましょう。
⑦現場思考型答案の解き方をつかんでおく
予備試験の論文は、どうせ今までの知識が使えないような現場思考型の問題がたくさん出題されます。
「これまでの勉強は何だったんだ!」と思ってしまうほどです。
なので、知識を詰め込む時間はないと割り切ったうえで、現場思考型の問題を解けるようにしましょう。
現場思考型の問題の解き方はは以下です。
★現場思考型問題のコツ
- 条文に立ちかえる
- 自分なりに問題点を見つけ規範を立てる
- 条文の趣旨を織り込む
- 法的三段論法を守る
- 事実をたくさん拾って評価する
どんなにわからない問題でも、これらを守れるようにするには精神的にも技術的に鍛える必要があります。
⑧合格答案を分析する
最後に、最も手っ取り早く答案を書くためには、合格者の再現答案をたくさん読むことです。
予備校などが出している「完璧答案」ではありません。
本試験で実際に合格者が書いた、泥臭いけども最低限守るべきことを守る、そういう答案です。
様々な再現答案を見て、これらの傾向を探り、「なんとなくこれなら書けそう」と思えれば勝ちです。
①で紹介した、過去問起案を1通するよりも、過去問の答案構成をして、再現答案を10通読んだ方が明らかに効率が良いです。
精神論
最後に、少しだけ精神論的なことをいいます。
以下のことを念頭において残り少ない時間、勉強を進めましょう。
★残り期間で考えること
- 短答合格者であれば知識面ではあまり差はない
- 差があるのは論文を最後の1秒まであきらめずに書ききる精神力
- 合格者は皆「こんなもんで受かるのか」と言う
- 出るのはどうせ誰もわからない問題ばかりだが、ごくわずかだけ出る「だれでも解ける問題」を丁寧に拾うこと
こんな感じです。
予備論文合格は凄いことですが、実は知識面では本当にほぼ差がありません。
精神論が最後の1点に結びつきますので、最後の最後まで頑張ってください。
おわりに
今日は、予備短答に「不覚にも」合格してしまった方に向けて、残り数週間で最短合格する方法を紹介してきました。
予備論文さえ乗り切れれば、その後の予備口述や司法試験本試験はもう大丈夫です。
予備論文はもはやお祭りみたいなものなので、是非楽しんでください。
本当に、「いままでの勉強はなんだったんだ!」と思うと思います。
ほなまた!
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