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こんにちうかるー!
今日は9月13日。長男が爆誕してから3か月記念日です。いやまだ3か月か!というくらい濃い3か月ですね子供と過ごす時間は。
不合格からのリベンジ法
さて今日は、試験に落ちたあと、次の年の試験で合格するための「リベンジ法」を紹介します。
私は2015年の司法試験に不合格となり、2016年の司法試験で合格しました。
公認会計士試験も予備試験も一発で通ってきた自分にとって、「司法試験は余裕やろw」と甘く思っていたのですが、結果はまさかの不合格。
(どうでもいいですが、法務省の掲示板で司法試験合格発表を確認し、その場で当時の彼女(いまのjiji妻)にサプライズプロポーズをしようと指輪を買っていたのですが、まさかの不合格で頭が真っ白になりました(でも結果的にプロポーズはしましたがw))。
それはさておき、それまで負けなしだった自分にとって、司法試験に不合格だったのは非常に悔しかったですし、絶対に合格したかったなと思うのですが、いま考えると1つだけ、不合格だったからこそ得られたものがあります。
不合格だったからこそ得られたもの、それは、不合格からのリベンジ法です。
不合格だからこそ、不合格から翌年リベンジできたからこそ、不合格者の気持ちがわかりました。
これはとても良い経験だったと思います。
では、いかにして私が不合格からのリベンジを果たしたのか、解説していきましょう。
(前提情報)jijiの不合格時、合格時の順位など
まず前提情報として、私の不合格時、合格時の情報について紹介しておきます。
不合格時の情報
私は2014年の予備試験に合格し、2015年の司法試験に不合格でした。
1850人合格中、1941位で不合格でした。
細かい成績は以下の記事にまとめていますのでよければご覧ください。
合格時の情報
翌年の2016年には司法試験に合格しました。
1583人合格中、470人で合格でした。
正直成績がとても良いわけではありませんが、リベンジ自体は成功した形かなと思います。
1点差で落ちるのは一番ダサい
以上のように、不合格になったときの順位はそこまで悪くはありませんでした。
点数にして約6点です。
しかし、これは全く惜しくありません。
たまに、「あと1点で合格だった!」と自慢みたいなことを言う人がいますが、私の中ではそういう人が一番ダサいと思っています。
その1点を取るために、合格者は死ぬほど勉強しているのです。
1点差で落ちる、それは自分の甘さの象徴であり、全く惜しくありません。
なので、私は落ちたときの司法試験の点数が惜しいと思ったことは一度もありません。
jijiが落ちた原因
さて、よく聞かれるのが、「なんでjijiさんは司法試験に落ちたのですか?」という質問です。
この記事の目的はリベンジからの勉強計画の立て方なので、私が落ちた原因はわりとどうでもいいのですが、よく聞かれるのでここで紹介しておきましょう。
私が司法試験に一度落ちた原因は以下の2点だと分析しています。
- 司法試験(ロースクール生)を舐めていた
- 型にはめすぎていた
端的に言うとこの2つです。
①司法試験(ロースクール生)を舐めていた
正直、これまで会計士試験、予備試験といずれも目標年度で一発合格を果たし、司法試験を舐めていました。
司法試験の合格率は20~25%もありましたし、予備試験合格者の司法試験合格率は70%近くありました。
試験勉強が得意だという自信も芽生えていたので、正直司法試験は余裕だろうと思っていました。
また、正直なところ、ロースクール生を舐めていました。
「予備試験も受かっていない人たちやろ」と思っていた部分が心のどこかにあったのだと思います。
でも、ロースクール生は自分が思っていたよりもはるかに判例に詳しく、演習もしてきています。
なかには全然ダメダメなロースクール生もいますが、上位のロースクール生などはやはり相当な強者です。
このような、気のゆるみが不合格になったのだと思います。
②型にはめすぎていた
2つ目は、「型」にはめすぎていたことがあります。
論文の答案はすべて「型」どおりに書こうとしていて、無駄な文字が多かったですし、現場思考問題に対応できていませんでした。
予備試験自体は「型」ができていない受験生が多いので、「型」にはめるだけでかなり有利になりますが、司法試験は「型」を知ったうえで、やはり深い知識を答案に表現する力が必要です。
これら2点が主な敗因と分析しています。
リベンジ計画の立て方
さて具体的なリベンジ計画の立て方をご紹介します。
先日要点のみをツイートしました。
✔︎試験不合格からのリベンジ法
・再現答案作成、短答は自己採点
・科目別の手応えと成績のGAP分析
・次年度までの計画を立てる
・立てた計画を、合格者や講師に見てもらう
・ひたすら計画を遂行する私が司法試験に落ちて唯一良かったのは、リベンジ法を学ぶことができたこと。近々ブログにします。
— 弁護士公認会計士jijiたん Lv.113 (@jijijilijijiji) September 10, 2020
これにしたがって解説していきましょう。
①再現答案作成、短答は自己採点
まず最初にやるべきことは、自分が本試験でどの程度の位置で不合格になったのかの把握です。
それがないと、なぜ自分が落ちたのかがわからず、計画の立てようがありません。
具体的には以下です。
- 短答 → 自己採点
- 論文 → 再現答案
短答
短答については、必ず自己採点をします。
採点結果がいずれ送られてくると思いますが、それは合計点しかでておらず、自分がどの問題を間違えたのかはわかりません。
なので、短答はどの問題を間違えたのかを把握するためにも、自己採点は必須です。
論文
論文については、再現答案を作成します。
再現答案は試験終了直後に作成するのが鉄則ですが、万が一作っていない場合にはいますぐ作りましょう。
すでに記憶がうろ覚えになっていると思いますが、日に日に記憶は薄くなってしまいます。
1か月後よりも今の方が記憶には残っているので、必ず作成しましょう。
②科目別の手応えと成績のGAP分析
短答の自己採点、論文の再現答案を作成したら、GAP分析に入ります。
GAP分析とは、合格点と自己の点数との差がどこにあるのかの分析です。
たとえば以下のようなことを考えます。
- 特定の科目の点が低かったのか?
- 特定の論点の点が低かったのか?
- 試験時間がもっとあれば解けたのか?
- 自分の感覚との差はあったのか?
- 全体的な底上げが必要なのか?
これらを、科目ごとに分析します。
絶対的な答えはないのですが、合格者の再現答案や予備校の答案と見比べるなどして、自分なりに分析をします。
③次年度までの計画を立てる
GAP分析ができたら、合格までに足りないことを自分なりに考え、計画を立てます。
科目ごとに、足りないと思われる部分について、これまでの教材をやり直すべきなのか、新たな教材を補充するべきなのかを考えます。
ただ注意した方がいいのは、「新たな教材」は殆ど必要ないことが多いということです。
「今年はこの予備校でダメだったから、次は別の予備校にしよう」
「今年はこの先生でダメだったから、違う先生にしよう」
「落ちてしまったから、落ちた人向けの予備校講座を受けなきゃ」
みたいに思う人が多いですが、「負のスパイラル」、そして「予備校のお得意様」になってしまうことが多いです。
冷静に考えるとこれまでの予備校テキストなどで十分足りているのに、それを消化しきれなかったことが原因であることが多いです。
是非冷静になって、本当に足りない部分だけ足すというイメージで進めましょう。
実際に立てた計画
分析自体は科目ごとにかなり細かくやったのですが、結果的に私が立てた計画は非常にシンプルです。
実際に立てた計画表が残っていたのでこちらご覧ください↓
うん、非常にシンプル。
このようなガントチャートをExcelで作成すると、どの時期に何をするかが把握でき、非常にお勧めです。
④立てた計画を、合格者や講師に見てもらう
計画を見てもらう
自分なりに計画を立てたら、そこで終わらず、合格者や講師に見てもらい、意見をもらいましょう。
合格者は合格者で忙しいのですが、合格者は不合格だった方の力にもなりたいと思っていることが多いので、どんどん見てもらった方がいいです。
実際に私も予備校のカウンセリングや、知り合いの合格者、そしてネットで知り合った合格者などに勉強計画を見せ、意見を聞いて回りました。
実際に見せた資料
私が実際に予備校講師に見せた敗因分析資料も残っていましたので一部だけお見せします。
超簡単ですがこんな感じです。
このページ以外にも、まずはjijiの自己紹介(経歴)、予備校受講歴、次年度の目標、次年度の計画などを記載しています。
これらを合格者や講師に見せながら、この計画でこの目標が達成できそうかを、複数の方に聞いて回りました。
勉強計画は自分で立てる
ここで重要なのが、「自分で計画を作ってもっていく」ことです。
私もよく勉強相談を受けますが、「勉強計画を立ててください!」と言ってくる受講者も結構います。
しかし、そういう方は正直ダメです。
自分の勉強計画は自分で作らなければ絶対にうまくいきません。
他人の作った勉強計画は、どこか他人ごとになります。
なので、必ず自分なりの勉強計画をつくっていきましょう。
⑤ひたすら計画を遂行する
分析を行い、計画を立て、計画を合格者に見せたら、あとは勉強計画をひたすら実行あるのみです。
もちろん勉強計画は適宜修正する必要はありますが、しっかり敗因分析をした勉強計画は大幅に間違っていることはないはずですので、一度立てた勉強計画を進めていきましょう。
おわりに
今日は、不合格からのリベンジ法について解説してきました。
ちょう簡単ですが私の計画表もお見せしましたが、イメージは湧きましたでしょうか?
いや先週はなかなか仕事が忙しくて更新が減ってしまいました。
今週もなかなか忙しそうなので大変ですが、時間を見つけてブログ更新していきたいと思います。
ほなまた!
①「図解でわかる 試験勉強のすごいコツ」(日本実業出版社、2022)
jiji2冊目の単著が発売されました!
私が各種試験を合格してきて体得した「試験勉強のコツ」を、全て図解付きで50個紹介しています。
私が考える究極の勉強方法を紹介しており、資格試験はもちろん、中高生の受験勉強にもお役立ちできるような内容になっています!
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jiji初の書籍です。
題名は司法試験・予備試験としていますが、全ての試験に共通する勉強方法が8割程度です。
ブログには敢えて書いていないクリティカルな勉強方法(スイッチバック法、暗記カード作成術、短答過去問加工法、論文完璧答案構成法)はこちらの書籍をご覧ください。