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【重要】勉強を効果的にする『一元化』の極意【実物写真あり】

重要度:★★★★★

こんばんうかるー!
昨日は息子の手形、足形を取りました。手形というとどうしても手形小切手法が頭をよぎりますね…

勉強における重要な概念


今日は、Twitterでご要望がありましたので勉強における「一元化」について解説していきます。
勉強において重要な概念は色々あるのですが(全体把握、階層理解、回転、過去問主義など)、一元化もそのうちの一つです。是非一元化の重要性、やり方などについてこの記事で知っていただければなと思います。

(ご質問いただいた方ありがとうございました。このほかにも、Twitterのコメントでご質問いただければ、ブログ記事で解説させていただくことがありますのでお気軽にコメントしてくださいませ。)

一元化とは


さてまずは一元化の定義から。

一元化とは
・・・勉強内容や知識を一つに集約すること。

うん、そのままですが、敢えて定義するならこういう定義でしょうか。
ちょっと抽象的でわかりにくいと思うのですが、逆を考えるとわかりやすいかもしれません。

一元化できてない状態とは
・・・テキストやレジュメ、問題集、過去問などが何冊もあり、一つの知識について知識が分散してしまっている状態

こんな感じです。

要は、同じ分野の知識が物理的に色んな教材にまたがってしまっている状態は一元化されていない状態です。
例えば、民法の勉強で「代理」という分野がありますが、この「代理」に関するテキスト、レジュメ、問題集などがそれぞれ別になっている状態が一元化されていない状態です。

一元化できてない状態のデメリット


一元化のメリットというより、一元化できてない状態のデメリットを説明するとその重要性がわかるかと思います。
一元化できてない状態のデメリットは以下です。

①どうせ一つしか開かなくなる

まず第一に、テキストなどがいくつもあると、復習の時にどうせ全部は開かなくなるという点が挙げられます。

テキストもレジュメも良いことが書いてあるのですが、テキストを読むときに、横にレジュメを開くのはどうしても面倒です。
そのため、開くのはいずれどちらか1個になります。

そうすると、学んだ知識も分断されてしまい、どうしても深い学習をすることができなくなります。
物理的に知識が分断されている状態は、すなわち、習得する知識も分断されてしまうことを意味します。

なので、知識は一緒に見えるように一元化していくべきです。

②浅い勉強になる

先ほど挙げた「代理」の部分を例にしても、どうしてもいろいろな情報がいろいろな教材から入ってくると知識が分散してしまいます。

たまにテキストを1つ、また別のテキストを1つと買い足していってしまう人がいますが、それは明らかに不効率です。
一元化できていない勉強はすなわち、勉強自体が浅くなっている状態と言っていいでしょう。

③当日の荷物が増える

あとで書きますが、一元化は試験当日に持っていくものを考えて教材を作りこみます。

たまに試験会場にたくさんの教材を持っていく人がいますが、それは一元化に失敗した証拠です。試験当日にはどうせそんないっぱい読むことができないので、試験当日も脳が混乱しますし、最後の最後の追い込みができなくなります。

なので、試験当日に復習するものをしっかり特定するためにも、一元化は必須なのです。

一元化の目標


さて一元化がなぜ重要かがわかっていただいたところで、一元化の目標を紹介しましょう。

★一元化の目標
一元化の目標は、各科目で、インプット1冊・アウトプット1冊に絞ること。

そう、一元化一元化と言いますが、実は私の中では2冊にすべきだと思っています。

それは、インプットとアウトプットでどうしても教材の性質が異なるから。

例えば基礎マスターテキストに過去問を全て挟み込んだらどうなるでしょうか。
それは明らかに詰め込みすぎです。一元化のしすぎで、逆に知識が整理しきれなくなります。

なので、各科目インプット1冊・アウトプット1冊が良いと考えています。

以下ではインプットとアウトプットそれぞれの一元化についてポイントを述べていきましょう。

インプット教材の一元化方法【実物写真あり】


まずはインプット教材の一元化方法から。インプット教材の一元化は以下のようにやります。

バイブルを定める

まずは一元化するインプット教材を定めます。
私はこの一元化するインプット教材を「バイブル」と呼んでいます。

バイブル、つまり聖書です。このインプット教材さえマスターできれば絶対に合格できるという、本当にそれと心中するくらいの教材です。

バイブル選びは以下にような視点から選ぶと良いです。

  • 網羅的であること
  • あまりに分厚すぎないこと
  • 学術的すぎず、試験に特化した教材であること

このような教材を選ぶと良いでしょう。結果的に、予備校の教材になることが多いと思いますが、もし市販されている基本書などで上記要素を満たすものがあればそれでもいいとは思います。

授業を受け、マーキング、メモ書きをする

次に、バイブルを元に授業を受けます。

市販の基本書などをバイブルに定める場合は授業はないのですが、それはそれでもいいです。
でも個人的には予備校がやはり一番効率的に試験勉強を進められますので、予備校の基礎テキストなどがやはり良いと思います。

講師がマークするように言った部分をマークし、メモしろと言った部分をメモします。
そうして、バイブルの中にも濃淡が生まれます。

レジュメも挟み込む

講師によってはレジュメを配る方もいると思います。大事なのはレジュメを別にファイリングしたりしないことです。

まず自分でテキストの余白に書き写せるよなレジュメは余白に書いてしまいましょう。そうすることでレジュメを捨てることができます。
書き写すことができないレジュメは、①テキストに糊で貼る、②穴を開けてファイリングする、の2パターンがあります。

①でもいいのですが、個人的にお勧めは②です。
②をやるためには、テキストを断裁し、穴を開け、バインダーに閉じる必要があります。
テキストを断裁する最大のメリットは、レジュメなどをどんどんテキストの間に挟めることですので、一元化という意味でも私はテキストを断裁することを強く推奨しています。

テキストの断裁方法については以下の記事にまとめていますので是非ご覧ください。

【重要】テキストを断裁して勉強を効率化する 重要度:★★★★★ おはうかるー! 少しずつブログ移行に慣れてきましたが、まだまだよくわからないことはたくさんありま...

以上で大体の一元化は終了しています。アウトプットをするにあたって、わからない部分がでてきたらこのバイブルに戻れば、大体答えが載っていますので、その部分は解決します。

最低限、これだけでも全然いいです。自分が信じられるバイブルを作る、これが大事です。

短答過去問に出たところをアンダーライン

少し応用的な方法として、短答の過去問で出題されたところをアンダーラインしていくという方法があります。
一つの肢について、一つのアンダーラインを引く。同じような知識が出たら、そのたびにアンダーラインを引く。

そうすると、何回も出てくる知識はバイブルにアンダーラインが何回も引かれることになります。アンダーラインでなくても、単なるチェックマークでもいいです。

このようにアンダーラインを引いていくと、短答上重要な箇所がビジュアル的にすぐわかるようになります
短答式試験の直前期になれば、その部分を読み返すだけで、自分がこれまで出会った短答の全肢が復習することができてしまいます。

テキストに書いていない部分は付箋を貼って知識を補充したり、メモ書きをすれば、それで短答の肢が網羅できるようになります。

これが意外と大きい。
短答の知識を付箋に書いて一元化する方法は以下の記事をご覧くださいませ。

【文房具】小ふせんの使い方【写真あり】 重要度:★★★☆☆ こんにちうかるー! いやぁブログの引越しって大変ですね。自分の場合は引越しというより一から書き直...

論文過去問に出たところをシール

また、論文もどんどんバイブルに情報を集約していきます。
ただ、論文は聞かれる知識が短答よりも多岐に亘るので、書き込むのは大変です。

そこで、論文知識についてはシールを使うのがおすすめです。「論文で出た知識だぞ」という印だけでいいので、シールを貼る。
そうすることで、バイブルを読むときに「ここは論文で出たところだ」と意識して読むことができます。

シールについては以下の記事をご覧ください(なんか参照ばかりで申し訳ないですが)。

【文房具】シールを使って勉強を効果的にする方法【実物写真あり】 重要度:★★★☆☆ こんばんうかるー! 息子が「きゃはー!」って笑う写真が撮れました。なんでこんな「きゃはー!」って笑ってる...

以上で、バイブルは完成します。授業などのインプットに加え、短答や論文の知識を集約していく。それがインプットにおける一元化です。

【実物写真】

インプット教材の実物写真をお見せしておきましょう。こんな感じです。


ちょっと見にくいけど分かりますかね。
シャーペンでチェックマークがついているのが、短答で出た回数を示しています。

また、かなり見にくいですが、ページとページの間にレジュメも挟んであります。

アウトプット教材の一元化方法【実物写真あり】


次にアウトプット教材の一元化方法は以下です。

過去問・答練の完璧答案構成を作成する

まず論文の試験勉強の基本は過去問・答練ですが、過去問・答練を解いた後に、完璧答案構成を作るのがおすすめです。
「完璧答案構成」については申し訳ないのですがあまりにクリティカルな勉強法ですので有料でしか公開していません。資格スクエアの講座や書籍でしか解説しないことにしていますので、良ければ講座などをご覧ください。

資格スクエア講座はこちら

書籍はこちら↓

完璧答案構成を作ると、過去問や答練が1問1枚にまとまることになります。
これを、ファイリングしていきます。

そうすると、そのファイルには自分が解いた過去問と答練の枚数だけファイリングされていくことになります。
過去問や答練はどんなに解いても一年で一科目100問くらいですので、各科目100枚くらいにまとまります。

各科目100枚くらいって相当コンパクトで、これは非常に重要です。

答練の解説を両面・縮小コピーして挟む

完璧答案構成を作らなくても大丈夫です。自分が解いた答練や過去問の模範解答や解説を、両面・縮小コピーなどを利用すればかなりコンパクトに収まります

とにかく物理的に1冊にまとめることが重要なので、両面・2アップのコピーは基本です。多少字が小さくても、読めればいいのです。

まとめ資料などを挟む

完璧答案構成などに加え、自分なりのアウトプットで重要なまとめ資料などをアウトプットバイブルに挟み込んでいきます。

私の場合、「憲法論文の型」や、「刑法の構成要件一覧」などを挟み込んでいました。

次で書きますが、試験会場に持っていくのはアウトプットバイブルの方ですので、試験会場で読みたいと思うものを厳選して挟み込んでいきます

試験当日はアウトプットバイブルのみを持っていく

試験当日は、アウトプットバイブルだけを持っていきます。
試験会場にインプットバイブルを持って行っても正直全てを読み切ることはできません。でも、アウトプットバイブルであれば、かなり量は少ないので、試験の休憩時間でも全ページを読むことができたりします。

試験の前日に泊まるホテルなどにはインプットバイブルとアウトプットバイブルの2種類を持って行っていいと思いますが、試験当日に会場に持っていくのはアウトプットバイブルの方が限界です。

【実物写真】

アウトプットバイブルの実物写真も載せておきます。



うーん、これまた見にくいけどわかりますかね。

なんと私が司法試験2日目に持って行ったのはこのファイル1冊です。民法・商法・民訴法の3科目がこの1冊にぎゅっと詰まっています。
これこそが一元化の真骨頂だと思っています。これさえ読めば、いまでも知識が鮮明に思い出せます。

3枚目の写真は完璧答案構成です。作り方をここでは説明できないのが残念ですが、非常にいろいろな工夫が詰まっています。

おわりに


今日は、勉強において非常に重要な概念である「一元化」について書いてきました。

この記事で紹介したように、一元化はインプットバイブルと、アウトプットバイブルを作り上げるのがおすすめです。

試験当日にファイル1冊だけを持っていく、これくらいが最終目標です。

ぜひ一元化を意識して、日々勉強を進めましょう。

ほなまた!

jijiキュラ
jijiキュラ
一元化は文句なしで★5つの重要概念!
勉強記事一覧 本ブログの勉強方法の記事を体系的にまとめております。 随時更新していきます。 勉強方法全般 (1)全般...
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