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難関試験には論文式がある
世の中の試験には、大きく分けて以下のような種類があります。
- マークシート式(短答式、択一式)の試験
- 記述式(論文式)の試験
- 口述式の試験
これらのうち、③の口述式がある試験はそこまで多くないのと、あったとしても最後の確認的な意味合いで合格率が非常に高いものが多いので、ここでは割愛します。
①短答式だけ試験よりも、①短答に合格した後に②論文が待ち受けている試験の方が断然試験難易度は高くなります。
それは、短答式は基本的に「知識のインプット」ができれていれば合格できるのに対し、論文式は「知識のアウトプット」が必要となり、持っている知識をフル活用して、自分なりの言葉にして答案を書きあげなければいけないためです。
公認会計士試験、予備試験、司法試験などが難関国家資格と言われるゆえんは、やはり論文式試験が入っているため(しかも合格率は低い)ことであるといえます。
とにかく論文対策をすべき4つの理由
さて論文式試験がある試験の場合、どのような方針で勉強するかですが、結論からいうと「とにかく論文対策をし続けるべき」です。
理由は以下です。
①論文に受からないと最終合格にならない
まず再認識したいのは、あくまで受験の最終目標は試験の最終合格です。
最終合格には論文式に合格しなければならず、また論文式が最も難しい試験です。
そうだとしたら、とにかく論文式の勉強をし続け、論文式の合格レベルにまでもっていかなければ最終目標は達成しません。
と、言うのは簡単で、受験生はみな「そんなことはわかってる」と思うと思います。
そして、「まず短答式に合格しなければ論文式すら受けられないのだから、短答式の勉強をしないと不安」という声もよく聞きますし、気持ちはわからないでもないです。
でも、あくまで最終目標を見据え、とにかく論文中心に勉強をしましょう。
②論文の勉強が短答に生きる
論文の勉強を中心に続けていると、実は短答もかなり合格レベルに達します。
論文で書ける=短答で選べる
短答式が8割ほど取れれば合格できるとして、論文の勉強をしっかり勉強していれば、それだけで短答式6割は取れるような印象です。
なぜそこまで取れるかというと、論文で「書ける」知識は、短答で「間違いなく選べる」知識だからです。
短答と論文は同じ科目であれば試験範囲はもろ被りです。そして重要な判例などの知識も変わることはありません。なので、論文勉強は実は短答対策に自然になっているのです。
残りの2割は短答特化期間で埋める
とはいえ、論文をしっかり勉強していても、短答は6割程度「しか」取れません。短答対策を一切することなく短答に合格することはまず無理です。
しかしあと2割くらいの点数は、基本的に短答プロパー知識(論文では聞かれにくい、細かめの知識問題)です。
私の場合、5月に短答式がある公認会計士試験や予備試験の時は4月1日からとにかく短答を解きまくる、「短答特化期間」としていました。
この期間に短答脳に完全に切り替え、短答プロパー知識を吸収すれば、短答合格は全然可能です。
③短答の勉強も論文に生きる部分ある
逆に、短答プロパー知識も論文に生きます。
基本的に短答プロパー知識は論文では重要度が低い部分ですが、論文もあまり重要ではない、細かい知識がちょろっと聞かれることはよくあります。
短答特化期間に、「もし論文できかれたらここらへんの知識を使うんだな」と考えながら勉強することは大事です。
また、短答は条文知識そのままという問題がでるため条文に沿った勉強が必要になりますが、条文知識は論文でも当然生きます。
ただ、あくまで短答プロパーは短答プロパーです。基本は論文を進めつつ、直前期に短答に特化して論文もパワーアップする、くらいの感覚です。
④短答ばかり勉強しても短答に合格しない
更に言うならば、実は短答の勉強ばかりしていても短答は合格しません。
短答だけを勉強していると、どうしても知識偏重型の勉強になることが多いです。知識偏重型になると、「知らない知識をどんどん覚えていこう」という思考になり、あまり考えないで知識を広く広く覚えようと考えてしまいます。見たことない問題をとにかくたくさん解く、という方針です。
これは非常に危険です。短答式でも知らない知識は必ず出ますし、現場思考型の問題もでます。それらへの対応力は論文で鍛えた深い思考力が問われることになります。
おわりに
今日は、精神論的なことを書きました。でも、勉強を進めるうえでとても大事な大方針です。
ちょっと伝わりにくかったかもしれませんが、とにかく論文式がある試験の場合は、短答より論文を勉強しましょう。勉強時間にしてみれば、論文9:短答1、もしくは論文8:短答2くらいの勉強が最適だと思います。
短答の勉強を直前期までやらないというのはある意味チキンレースみたいなものです。しかし、絶対にその方が早く合格できますので、とにかく論文を勉強しましょう!
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