重要度:★★★★☆
こんにちうかるー!
うーん、徐々にブログの更新頻度が落ちてきてしまいました・・・このままじゃだめですね、気を引き締めて頑張りましょう。
とてもよく受ける質問
さて今日は、受験生の皆様からとてもよくうける質問に対する回答を紹介しましょう。
よく受ける質問はこちらです。
論文の勉強はいつ頃からはじめればいいですか?
これは本当によく受ける質問です。
会計士試験、予備試験、司法試験などの論文式試験がある試験は、予備校の講義なども「基礎マスター」などと呼ばれるインプットの授業と「論文マスター」などと呼ばれるアウトプットの授業に大きく分けることが多いです。
この、「論文マスター」に一体いつから入ればいいのか、という質問です。
今日はこの質問に対する私の回答を書いていきましょう。
とてもよくある”間違い”
まずとてもよくある受験生の間違いから。
よくある間違いは以下です。
★よくある間違い
基礎ができていないと論文は到底解けないので、まずは基礎をマスターしてから論文に入る。
試験勉強においては「基礎が大事」と皆が言いますし、基礎もわかっていない状態で論文は早い、というのは何となく理屈に適っている気がします。
しかし実はそれは大きな間違いです。
私の中ではこれは日本の義務教育の弊害だと考えています。
どうしても日本の義務教育は内申重視ですから、しっかり先生の言うことを聞き、きれいなノートを取り、小テストなどでも良い点を取る。この「徐々にステップアップしていくんですよ」という考えはもう古いと思います。
では、どのように考えればいいのでしょうか。
とにかく早くアウトプットに入る
ずばり私の中の結論はこちらです。
★正しい勉強法
インプットが終わったらとにかく早くアウトプットに入る。ボロボロでもいい。
これです。本当にこれ。インプットが一回終わったら(いやむしろ一回もインプットしなくてもいいくらいです)、すぐにアウトプット講義に入ります。
基礎をどれだけ忘れていても、定着できていなくても大丈夫です。とにかくアウトプットに早く移る。これができるかどうかで短期合格ができるかどうかが全然違います。理由は以下です。
①インプットだけでは基礎は一生理解できない
まず先ほどのよくある間違いに対する回答ですが、「まずは基礎をマスターする」という考えですと、ぶっちゃけ一生基礎をマスターできません。
そもそも基礎とはなにか?という問題ですが、基礎とは「論文で書くために必要な知識の土台」をいいます。
そう、「論文を書くために必要な」知識なのです。決して、「テキストに書いてあること全て」や「その学問を学ぶにあたっての基礎」ではありません。
何が論文に書くために必要な知識なのかは、論文をやらなければわかりようがありません。だから、とにかく早く論文をやるのです。
②解けるようになるには解く練習が必要
かといって、基礎マスターでちょっと授業をうけたくらいでは、問題は解けません。いきなり過去問を解いても何も書けず、ボロボロです。
でも、それでいいのです。
正直なところ、基礎マスターのテキストを100回読もうが、1000回読もうが論文は書けるようにはなれません。これは断言できます。
論文書けるようにはどうすればいいか?という問いに対しては、「論文を書きましょう」が答えです。
問題にあたり、書いてみて、間違って、何が足りなかったのかを学ぶ。これを繰り返すうちにだんだんと論文が書けるようになります。決して知識が足りないことだけではありません。
③アウトプットして初めて基礎が理解できる
さきほど、基礎とは論文で書くために必要な知識の土台をいいます、と言いました。
ではその基礎を特定するためにはどうしたらいいか?そう、それは論文を解いてみるしかありません。
論文を解いてみると、たとえ全然解けないとしても「あ、こういう感じで聞かれるんだ」とか「あ、この知識ってこんなところででてくるのか」とわかります。
これが非常に大きいのです。たくさんの論文問題に触れて、どこが論文で出てくる知識なのか、どこは短答プロパー知識なのかを学びます。
このメリハリをつけることが、その後の勉強にとって非常に重要なのです。
④基礎マスターは後から学ぶ
かといって、基礎マスターが重要ではないと言っている訳ではありません。基礎マスターは非常に重要です。
基礎マスターは以下のように使います。
- 最初に一通り、どのような知識があるのかを学ぶ
- 論文で分からなかったときに基礎マスターに戻る
- 論文を一通り学んだら基礎マスターを頭から読む
①の段階で止まっていては、正直論文は書けません。この、③③のステップが非常に重要で、だからこそ基礎マスターが重要なのです。
試験に合格するのが目標である以上、試験に出る基礎的な知識を押さえることが最重要になります。
⑤超短期合格者は徹底的にアウトプット中心
世の中には超短期合格者がいます。
会計士試験に半年の勉強で合格したり、予備試験に1年足らずで合格したり。
こういう人は単に「天才」なのではありません。そういう超短期合格者は、徹底的にアウトプット中心の勉強をしています。
基礎マスターなど聞かず、論文から入り、必要な知識を後で吸収する人が多いです。
そこまでいくと誰もが真似できることではありませんが(私も真似できません)、そういう人が超短期合格をしていくということを意識するのは大事です。
「あの人は天才だから、自分は凡人だから」と思ったらそこで試合終了です。なぜ違うのか?を考え、取り入れられるところは取り入れていきましょう。
youtube
実はこの内容は、本当によく受ける質問なので、私が勉強法の講師を務める資格スクエアのyoutubeでも解説をしています。
よければご覧くださいませ。
うん、このサムネのjijiの顔がウザい感じでいいですねw
おわりに
今日は、ちょっと抽象的ですが、非常に重要なことを書いてきました。
だれでも、最初は論文の書き方はわからないし、知らない知識だらけだし、アウトプットで「できない自分」に出会うのは怖いものです。
でも、怖がっていては絶対に成長しません。そして基礎マスターのテキストを100回読んでもこれらの不安は全く解消されません。
唯一の解消方法は早くアウトプットに着手することです。是非怖がらずにアウトプットに早く移りましょう。それが短期合格の秘訣です。
ほなまた!
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