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おはうかるー!いよいろブログを徐々に再開していこうと思います。
実はYouTubeを開始しようかとも思ったのですが、なかなかハードルが高く、まずはブログでまだまだ書ききれていないことをもっと書いていこうと思った次第です。
短答式試験の効率的勉強法
さて今回は短答式試験の効率的な勉強方法についてです。
現在私は東京CPA会計学院という会計士予備校で講師をやっており、受講相談も1年半で延べ500人以上を受けてきたのですが、やはり多いのは短答の勉強方法のご相談です。
皆様それぞれやり方は違いますが、私のおすすめの方法は「短答ペン」という勉強方法です。
「短答ペン」という勉強方法は私が実際に公認会計士試験・予備試験・司法試験の短答式試験で実践した方法で、非常に効率的・効果的な勉強法です。特に、問題集や答練をどのように復習するのがいいのか悩んでいる方にお勧めの勉強方法になります。
実際の画像も入れていますので、よければご参照くださいませ。
「短答ペン」のやり方
概要
「短答ペン」とは、短答式に特化したペンの色(私の場合はフリクションの紫)を決め、過去問や問題集、答練を解いた際の知識をテキストなどのインプット教材にどんどん一元化していく方法です。
勉強のコツは色々ありますが、なんといっても一元化は大事です。
自分がバイブルにすると決めたテキストなどに問題の知識をどんどん集約することで、インプット教材を読むだけでアウトプットの勉強をしていた知識のすべてが復習できるようになります。
実物写真
百聞は一見に如かずなので、私が実際に使っていた短答ペンの写真を載せましょう。
司法試験、予備試験の際に使っていたテキストの画像になります。
ちょっと字が小さいので見えにくいかもしれませんが、この紫色の文字やアンダーラインの書き込み部分がまさに「短答ペン」になります。
手順①:問題を解く
まずは問題を解きます。過去問集でも、何かの問題集でも、肢別の問題集でも、短答答練でも何でもいいです。
ただポイントとしては、しっかり今後何回も回転すると決めた問題を解く点です。あれこれ色々なものを解くのはやはり非効率です。
手順②:解説で出てきた知識をアンダーラインする
普通に問題を解いたら、ここからが短答ペンです。
短答ペンを持ち、問題で出てきた知識をテキストで探し、その知識にアンダーラインをします。
ポイントは、1回出てきたら1回アンダーライン、2回出てきたら同じ知識でも2回アンダーラインをすることです。
これにより、何回も問われている知識は何重にもアンダーラインがされることになります。
なお、すべての肢についてアンダーラインをするのか、間違えた問題のみアンダーラインをするのかはいずれもあり得ます。
私はどれくらいその知識に触れたかを見やすくするために、すべての肢についてアンダーラインをしていましたが、それは時間との兼ね合いかなと思います。
手順③:テキストに載っていない知識は書き込む
問題を解いていると、テキストに載っていない知識の問題に出くわすこともあります。
そのときは、近い知識のところの余白に端的に知識を書き込みます。先ほどの画像にもいろいろと紫で文字が書かれていたかと思いますが、その部分です。
手順④:出題年度等をメモする(任意)
アンダーラインをしたとき、もしくはメモを書き込んだとき、該当部分の左側に出題年度(画像でいうところの19,24などと書いてあるのはH19,H24に出題されているという意味)や答練(画像でいうところの「と」と書いてあるのは答練という意味)をメモします。
これはそこまで重要ではないのでやらなくてもいいと思いますが、どこで学んだ知識なのかを見る意味で私は書いていました。
手順⑤:集約が終わったらテキストを読む
短答ペンですべての肢(or間違えた肢)の集約が終わったら、加工自体は完成です。
その後はその一元化されたテキストを読み込む勉強を進めます(もちろん問題集はその後も回転はします)。
「短答ペン」のメリット
短答ペンのメリットを紹介します。
超効果的インプットが可能になる
短答ペンの最大のメリットは、なんといっても解いた問題・知識がインプット教材に一元化されることです。
どうしても、テキストを読んでいるとメリハリがつかず、目的意識を持たずになんとなく読んでしまいがちです(眠くもなります)。
短答ペン加工をすると、1回出てきたところは単なるアンダーライン、2回出てきたところは二重のアンダーライン、3回出てきたところは三重のアンダーラインになります。
そのため、テキストを読むときも「ここは過去問に何回も出ているところだ」などとメリハリをつけて読むことができます。
短答と論文の区別ができる
インプット教材(テキスト)は短答・論文のいずれの知識も載っているのが一般的です。
短答ペンで特定の色(私は紫)を決めておくことで、短答のときは紫だけを見る、論文のときは紫は見ない、というような区別をつけた勉強が可能になります。
答練の復習に最適
短答の答練て、復習の仕方がなかなか難しいですよね。毎回知識がバラバラに出てくるし、何回も解き直す気もしないし。
短答の答練を受けたら、短答ペンで出てきた知識だけテキストに集約してしまえば、それだけで最低限の復習になります。
その後は特に解き直さなくても、テキストを読めば答練の知識も復習できるようになるのです。
「短答ペン」のデメリット
デメリットというほどではないですが、この方法はかなり根気が必要です。
特にすべての知識を集約する方法に出た場合はかなり時間がかかりますので、テキパキ一元化することが大事です。あまり完璧主義者にならず、①テキストの該当箇所を探し→②ササっとアンダーラインor知識の書き込みをして次の問題に移りましょう。
おわりに
今回は、よく相談を受ける短答式の勉強法のご紹介でした。
短答はただ何となく問題を解いていっても点数は伸びないので、しっかり自分なりの勉強方法を確立したいところです。
インプットとアウトプットを融合させる短答ペン。是非一度試してみてはいかがでしょうか。
なお、参考までに私が使っていたのはこちらのフリクションです。かなりたくさん書き込むことになるので、細めの0.38を使用していました。ちょっとペン自体が細くて指が痛くなってしまうのが難点ではありますけどね・・・
ほなまた!
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