重要度:★★★★☆
こんばんうかるー!
いやぁ8月も今日で終わりですね。あっという間に一年の2/3が終わってしまいました。コロナにやられた一年ですねほんとに。
予習と復習の最適なバランスとは?
さて今日は、授業の受け方として、予習と復習の最適なバランス、やり方などについて解説していきます。
日本の義務教育では、「予習は大事!」「復習も大事!」とうるさく言われますが、実際のところどのようにやればいいのか?どっちの方が大事なのか?というのは良く教えてくれません。
しかし、私が会計士試験、予備試験、司法試験に合格した実体験として、実は答えが出ています。
答えから申し上げると、ずばり、
予習<<<<<<復習!
です。
そう、圧倒的に復習が大事です。
予習ももちろん重要なのですが、重要度が格段に違います。
そこで今日は、予習と復習について語っていきましょう。
なお、以下は基本的に「インプット期」の予習、復習の話です。
アウトプット期はまた別なので、最後に解説します。
復習が圧倒的に重要なワケ
なぜ復習が大事か?
理由はいくつかあります。
①予習は効率がよくない
まず、予習って実はあまり意味がありません。
授業で進む範囲がわかっていたとして、がっつりテキストを読み込んで、わからないところを特定して、授業を受ける。
なんとなく素晴らしい構想ですが、これは実は効率が悪いです。
何の前提知識もないままテキストを読み進めるのは、完全独学と同じです。
理解するのも難しいですし、どこが試験を受けるうえで大事なところかのメリハリもつけられません。
ただノペーっと読んでしまうことになりかねず、効率が悪くなります。
②授業を受ける意味を考える
ここで、あえて授業を受ける意味、それは「講師の役割」について考えてみるとわかります。
講師がいる意味は以下です。
★講師(授業)の意味
- 難しいことを簡単に説明する
- イメージが湧きやすいように、実務につながる例え話などをしてくれる
- 試験に出る出ないのメリハリをつけてくれる
これらが講師がいる意味、授業を受ける意味です。
逆に言うと、これらを教えてくれない授業、講師はダメです。
これらを教えてくれないのであれば、自分でテキストを読むのとまったく変わらないからです。
これを考えると、予習段階でたくさん時間を費やすよりも、授業を受けたうえでしっかり復習をすることの方がメリハリが付いていて効率的だということがわかります。
(なお、完全に余談ですが、私はⅰ授業中に生徒を当ててくる講師、ⅱ宿題をたくさん出してくる講師が大っ嫌いです。
義務教育では勉強したくない人がたくさんいるのでわかりますが、資格試験では何の意味があるんですかねあれ。)
③何度も何度も復習して記憶する
勉強は、何度も何度も回転させてやっと記憶に残ります。
超スーパー天才でない限り、一回では覚えることなどできません。
予習はちょろっとでいいので、復習は何度も何度も何度も何度も繰り返して、初めて自分の知識になるのです。
予習と復習のバランス(時間)
では、予習と復習のバランス、時間はどれくらいの比率がいいのでしょうか。
私の中では、授業を1時間とすると、以下のような時間が黄金比です。
★予習と復習のバランス
- 予習 → 5分
- 授業 → 1時間
- 復習 → 3時間
ちょっと意外かもしれませんが、これが黄金比です。すこし解説します。
予習5分は絶対やる
予習は5分でいいです。
しかしこの5分が大事です。
下でこの5分になにをやるのかを解説しますが、この5分があるかどうかで授業を受けるときの分かりやすさが全然違います。
復習は3時間くらいやる
復習は絶対3時間とまではいいませんが、1時間の授業に3時間くらいやった方がいいです。
「とにかく一周目は速く終わらせる」というのは私も常日頃言っていますが、これはしっかり復習をしたうえでの「速く1周」です。
復習もなしに単に授業を聞き続けても吸収力が悪すぎ、最後まで授業を聞き終わっても全然頭に入っていないという状態になってしまいます。
速さも大事ですが、ある程度の復習は必須です。
予習、復習のやり方
では具体的に、予習と復習はどのようにやればいいのでしょうか。
①予習の方法(5分)
実際に私がやっていた予習は以下です。
★予習でやっていたこと
- テキストの断裁
- 項目マーキング
この2つだけです。
まずテキストの断裁は、テキストが配布されたらすぐにやります。
テキストの断裁については以下の記事をご覧ください。
次に、断裁したテキストを手元におき、今日の授業で進みそうな範囲を抜き出します。
そして、項目マーキングをします。
項目マーキングについては以下の記事をご覧ください。
これで予習は終わりです。
なんと、予習時にはテキストの中身は全然見ていません。
項目をマーキングするのが最重要で、これにより授業を受けているときも「ここ何の話なんだろう?」という迷子状態を解消することができます。
②復習の方法
予習は以上の方法で良いと思うのですが、復習の方法は試験にもよるし、好みにもよります。
私が予備試験の基礎マスターを受けているときの復習の方法は以下でしたが、あくまでこれは例示ですし、いまやったら同じことをやるかはわかりません。
★予習でやっていたこと
- 暗記カード作成
- メモリーツリー作成
- 肢別過去問解き
この3つをやって、次の授業に進んでいました。
今考えると暗記カード作成と肢別過去問解きは不要だと思うのですが、当時の自分なりに考えてやっていたので悔いはありません。
メモリーツリー作成は今考えても私にとっては最適な復習でした。
メモリーツリーについては以下の記事をご参照ください。
復習の方法はひとそれぞれなので、テキストを30回読むとか、セルフレクチャーをするとか、論文過去問解いてみるとか、本当に様々です。
自分なりに復習方法を考え、きっちり復習できたと思ったら次の授業に進みましょう。
アウトプットは予習の重要性が増す
以上は、インプット講義、つまり知識を入れる授業のときの予習・復習のバランスです。
アウトプット講義(過去問解説講義など)も復習の方が重要なのは変わりありませんが、予習の重要性がインプット講義よりも高くなります。
なぜかというと、アウトプット講義を受けるにあたっては、その問題を解いていることが前提となりますので、予習をしなきゃ全くついていけないのです。
知識もなくまったくわからない問題でも、いまある知識や六法の知識のみで自分なりに解いてみます。
これが非常に大事です。
特に重要な視点が、「初見の問題を大事にする」という視点です。
受験勉強においては同じ問題を何度も解くのが非常に重要ですが、そうすると「初見」の問題を解く機会は非常に少なくなります。
しかし試験本番は絶対初見の問題ですので、初見の問題でどのように考えるのかというのをしっかり分析する必要があります。
なので、アウトプット期の授業の場合は、予習30分、解説講義1時間、復習3時間くらいの割合になります。
おわりに
今日は、予習と復習のバランス、やり方などについて解説してきました。
私が受験生のころ(というより中高生のころ)にはこういったことを教えてくれる人がいなかったので、過去の自分に向けた記事みたいになりました笑
少しでも参考になればと思います。
ほなまた!
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