重要度:★★★★☆
こんばんうかるー!
今日は夏休みをとり、妻と息子と家で「天気の子」を観ました。劇場で観て以来でしたが、やはりいいですなー。何回も泣いてしまう。
【結論】お試し受験(記念受験)は絶対にするべき
今日は、少し前にTwitterでご質問をいただきましたので、記念受験(お試し受験)に対する考え方を紹介していきます。
お試し受験(記念受験)とは、以下のような受験をいいます。
★お試し受験(記念受験)とは・・・
自分が目指している試験の本試験一年前にその試験を受けること。
お試し受験とも記念受験ともいいますが、意味は同じです。
お試し受験の方が一般的な良い方だと思いますので、以下では単に「お試し受験」といいます。
お試し受験の例をあげると、たとえば2022年の司法試験予備試験を目指し勉強しているときに、あえて2021年に予備試験を受けてみるような場合です。
「え、でも2022年目標なのであれば2021年に受けても絶対受からないでしょ」
「え、受験料もったいない」
などと考える方もいるとは思います。
しかし私の中の結論としては、必ずお試し受験をすべきだと考えています。
それは、お試し受験をすると翌年合格率が飛躍的にあがるから。
今日はその理由について解説していきます。
jijiのお試し受験結果
本題に入る前に、私のお試し受験の受験歴を紹介しておきましょう。
会計士試験のお試し受験
私は、2007年の公認会計士試験合格目標のTACのコースで、実際に2007年に公認会計士試験に合格していますが、2006年にお試し受験をしています。
当時は短答式試験が5月に1回だけの制度でしたので5月にお試し受験をしました。
たしか基礎マスターの講義の途中で受験したように記憶しています。
結果は、企業法だけは8割を超えましたが、全くボーダーに届かず、惨敗でした。
予備試験のお試し受験
次に、私は予備試験でもお試し受験をしています。
2014年の予備試験合格目標の伊藤塾のコースで、実際に2014年の予備試験に合格していますが、2013年にお試し受験をしています。
予備試験のときも確かライブ講義では基礎マスター講義が終わっていなかったのですが、終わっていなかった刑法の基礎マスターだけ、2013年目標のコースの基礎マスター刑法の録画講義を取ったと記憶しています。
結果はもちろん惨敗です。具体的な点数などは以下で紹介していますのでよければご覧ください。
会計士試験も予備試験も、お試し受験はボロボロでした。
しかしいずれも翌年にはしっかり合格しています。
それは、まぎれもなく一年前のお試し受験の結果です。
【理由】お試し受験をすると翌年合格率が飛躍的にあがるわけ
前置きが長くなりましたが、お試し受験をすると次の年に合格する確率が飛躍的にあがるのは以下の3つの理由が大きいです。
なぜなのでしょうか。
①本試験の雰囲気を実感できる
お試し受験は、本試験を受けます。
たまに予備校などで同日受験とか、翌週受験とかの企画もありますが、それでは効果が薄いです。
本試験の一年前に、実際の本試験をお試し受験することで以下のようなことを学べます。
★お試し受験で感じ取るべき本試験の雰囲気
- 試験会場までの移動手段
- 本試験当日の気候
- 会場の独特の雰囲気
- 試験と解くときの時間配分
- 本試験問題の傾向
これらは、本試験会場でしか味わうことができません。
これを一年前に体感しているかどうかで、本番のときの緊張を低減させて受験することができます。
本番は誰でも緊張するものですが、その多くは「初めて」が多いことに起因します。
お試し受験をしておくことで、「初めて」を少なくしておくのです。
②追い込み効果を得られる
お試し受験とはいえ、本気で準備をして受験をします。
もちろん、およそ基礎マスターが終わったくらいの状態ですので、どんなに追い込んでも合格は難しいです。
たまーに基礎マスターを受けただけで短答に合格するスーパーマンみたいな方もいますが、普通は短答すら散々な結果になります。
でも、基礎マスターまではその時点で終わっています。
お試し受験に向けて、そこまでの範囲を必死に必死に必死に勉強することで、その時点の学力を上げることができます。
この「試験直前に一気に成績が伸びる現象」を、私は「追い込み効果」と呼んでいるのですが、これはお試し受験でも非常に大きな効果が得られます。
この追い込み効果をこの時期に得て、学力を上げておくことで、その後の一年間のアウトプット中心の勉強の礎をつくることができ、勉強が好循環になっていきます。
この追い込み効果を得ない手はありません。
③その時点での進捗を把握できる
お試し受験は、その時点での進捗を把握することができます。
合格自体は難しくても、具体的には以下の点を把握できます。
★お試し受験で把握できる勉強の進捗
- 得意な科目、不得意な科目の別
- 同じ講座を受けている別の受験生との進捗の差
- 本試験合格との距離
言い換えれば、本試験との距離・他の受験生との距離・科目ごとの距離、を測ることができる、とでもいいましょうか。
(おまけ)万が一お試し受験で短答合格すると・・・
以上が、お試し受験をすべき理由3つですが、すごい情報をお伝えします。
それは、万が一お試し受験で短答に合格すると、次の年の論文合格率は100%です。(jiji調べ。例外はあるとは思います。)
さきほど、お試し受験の段階で短答に合格してしまうスーパーマンがいると言いましたが、スーパーマンは翌年必ず短答にも合格しますし、なんとその勢いで論文も合格します。
理由は、短答式に合格できた実力があるから次の年に論文の勉強に集中できるということもありますが、実際のところは「基礎マスターくらいの知識で短答に合格できるほど、知識の使い方や本試験での解き方がうまい」のが大きいと思います。
つまりは勉強方法がもう完成しているため、あとは知識を入れるだけとなるため、翌年の論文も合格するのです。
「一発合格」とは?
最後に、少し話は脱線しますが、「一発合格」の定義についてよく疑問に思われる方がいますのでここで少しだけ私の考えを触れておきます。
私はブログやTwitterなどのプロフィールで、「公認会計士試験一発合格」「予備試験一発合格」と表記しています。
「お試し受験してるなら1発じゃないだろハゲ!」
というご意見をたまにいただきます。
言いたいことはわかるのですが、ここは考え方の違いだと思っています。
私の中では「一発合格」と「一回合格」は異なります。
「一発合格」とは、予備校講義の目標年度に一発で合格したことで、仮に2007年合格目標の予備校講座に入ったのであれば、目標年度の2007年に合格していれば「一発合格」でいいのではないでしょうか。
会計士試験や予備試験などは、ライブ講義が1年目でインプット講義、2年目でアウトプット講義と進むのが基本で、勉強期間が2年弱というのが一番ベーシックな講座かなと思います(1年合格コースも最近ありますが、それはそれですごいなと思います)。
もちろん私が「一回合格」と書いたら嘘ですが、「目標年度一発合格」という意味で、「一発」と表記するのは別に問題ないかなと思っています。
実際、私が会計士試験に合格したときに合格者が掲載される顔写真付きのパンフレットでも、一発合格の人には顔写真の上にそれぞれ「一発」と記載されていて、会計士業界ではそのような言い方が一般的だと思います。
司法試験業界の方には違和感があるようでまぁたまに粘着されるところですが、私が「一発合格」と言っているのは以上のような理由になります。
一応補足しておきました。
おわりに
今日は、「お試し受験をすると翌年合格率が飛躍的にあがる3つの理由」と題して、お試し受験の重要性を解説してきました。
結論として、お試し受験は絶対にすべきです。
多少の受験料がかかっても、それで1年後に合格できる確率が上がるのであれば、次の年落ちる時よりも明らかに経済的です。
もしこの記事を読んでいる時点でまだ勉強を開始して間もないため進捗が1%くらいの方でも、お試し受験は必ずやりましょう!
ほなまた!
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