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司法試験でなぜか常識の自主ゼミ
さて今日は主に司法試験受験生を念頭に置いた記事です。
司法試験や予備試験を目指している法学部の方、法科大学院の方、自主ゼミに入っていますか?
たぶん、法学部生と法科大学院性の方はかなりの割合で自主ゼミに入っていると思います。
でも、本当に必要でしょうか?
私の中の結論は、ずばり自主ゼミは不要です。今日はこの自主ゼミについて考えていきましょう。
自主ゼミとは
まずは司法試験業界における自主ゼミとは何か。
自主ゼミとは
・・・受験仲間と同じ時間に集まって、一緒に勉強をすること
たぶん一般化するとすればこんな定義でしょうか。具体的には以下のようなことをやっていますが、決まりはありません。
★自主ゼミの具体例
- 集まって一緒に短答を解く
- 集まって一緒の論文を解いて、答え合わせ、議論をする
- 集まって授業の課題等を一緒に解く
- 合格者に来てもらいレクチャーを受ける
- 判例百選の勉強会を開く
こんなところでしょうか。私は法学部生にも法科大学院生にもなったことがないのでよくわからないところもありますが、このようなことをやっていると聞いたことがあります。
自主ゼミのメリット
私は自主ゼミが不要だと思っていますが、自主ゼミにもメリットがあるとは思います。考えられる自主ゼミのメリットは以下です。
★自主ゼミのメリット
- 仲間と定期的に集まることで勉強のペースメーカーになる
- 分からないところを聞ける
- 分からない人に教えることで記憶力が上がる
- 仲間と集まることでモチベーションが上がる
こんなところでしょうか。
しかしこれらは以下のように私は考えています。
①仲間と定期的に集まることで勉強のペースメーカーになる
→自分の計画をしっかり立て、気持ちをしっかり持てばペースメーカーは不要
②分からないところを聞ける
→予備校の講師や大学の教授に聞いた方が正確だし、そもそも分からないところは飛ばしてしまっていい
③分からない人に教えることで記憶力が上がる
→ゼミを開かなくてもできる
④仲間と集まることでモチベーションが上がる
→自分の計画をしっかり立て、気持ちをしっかり持てばモチベーションを中まで上げることは不要
ざっくり書くとこんなところです。メリットはありますが、必須ではないことがお分かりいただけるかと思います。
自主ゼミをお勧めしない6つの理由
さてここからがこの記事の本題です。自主ゼミには以下のようなデメリットまであるので私はやらない方がいいと思っています。
理由1:自分の気持ちで解決できることが多い
まず先ほど自主ゼミのメリットとそれに対する私の意見を書きましたが、ペースメーカーやモチベーションの点は自分の計画・そして気持ちで何とでもなります。
むしろ、そのような他人任せのペースメーカーやモチベーション維持は生ぬるいです。
なので、そもそも自主ゼミにそこを求めるのであればそれは全くメリットとはいえません。
理由2:勉強の進捗は人それぞれ
次に勉強の進捗は人それぞれです。
同じ学年でも、同じ予備校入学時期でも、同じ授業を受けていても、復習のペースは人それぞれですし、どこまで記憶に残っているかも人それぞれです。
そうだとすると、何人か集まって同じことをやること自体、効果的な勉強ではありません。
それぞれの進捗にあわせて、自分の勉強を進めるのが一番いいのです。
理由3:レベルが低い人と組むと時間の無駄になる
また、自主ゼミはレベルが高い人と一緒に組めれば為になりますが、他方で、その「レベルの高い人」からするとあまり有効な時間になっていません。
あなたが自主ゼミを組んだら、レベルが低い人と組むと、それは無駄な時間になってしまう恐れがあります。
全員が自分よりレベルが高い確率は低いので、そのようなリスクをとってまでやるべきことだとは思えません。
理由4:馴れ合いになりかねない
自主ゼミで受験仲間と仲良くなるのはメリットです。受験仲間、受験ライバルの存在は偉大なので、仲の良い人とつながるのはお勧めです。
でも、自主ゼミではどうしても和気あいあいとしてしまい、雑談にふけり、何となくだらだら過ごしてしまうことがあります。
もちろん、やるべきことをやって、すぐ解散、というのであればいいのですが、仲がいい人とやるとそうはならないのが世の常です。
理由5:移動に時間がかかる
そして、自主ゼミは移動にも時間がかかります。
大学に行ったり、予備校に行ったりすること自体も時間の無駄です。いつも勉強しているところで皆で集まれるとか、授業などの必ず集まらなければいけない時間の後などにあわせてやるのであればいいですが、自主ゼミのために行くようなことは避けましょう。
最近であればオンラインでのゼミもできそうなので、オンラインであればこのデメリットはない
理由6:議論しても答えが出ない
自主ゼミでは、各自の意見を言い合います。
この問題はこの論点を拾うべきだ、この問題はこの説で書くべきだ、などと意見が分かれるところは議論になります。
議論して理解を深め、記憶に残すのはまぁいいのですが、その議論に答えはあるのでしょうか。
受験生同士で議論をしても結論はでません。出たとしてもそれが正解かどうかはよくわかりません。
なので、自主ゼミでの議論には意味がないと考えます。合格者が入っていれば意味はあるとは思いますが、それも一人の合格者としての意見でしかないので、正解とまではいえないと思います。
おすすめの自主ゼミのやり方
さて以上のように私は自主ゼミ不要説を唱えていますが、実は司法試験に不合格だった時からの1年ほどは自主ゼミをやってみました。
敗因分析をした結果、法科大学院生の考え方を知っておいた方が良いと思ったからです。
その時の自主ゼミはとても有益だったので、お勧めです。やり方は以下です。
- オンラインで同じくらいの勉強の進捗の人を集める
- 集めたのは2人(自分を含めて3人)
- 一日一通、司法試験の過去問を起案して、7科目終わったら二人にPDFで回答を送る
- 次の週までに、二人分の採点をして、PDFで送り返す
このような方法です。
知り合いだと馴れ合いになってしまうので、オンラインで全く知らない人を集めました。
そして驚くことに、いまだに私は自主ゼミを組んだ二人の顔すらわかりません。本当にオンラインで完結しています。(元気にやっていんですかね!)
このような方法であれば、無駄は省いたうえで、良いところだけを取れるかと思います。
おわりに
今日は、司法試験において自主ゼミが不要であると考える理由を書いてきました。
司法試験受験生は当たり前にやっている自主ゼミですが、正直、他の資格試験受験生からすると異様な文化です。
たぶん会計士試験受験生で自主ゼミをやっているような人はいません。
司法試験を目指していると当たり前に感じるかもしれないですし、何となく流れでやってしまっているかもしれませんが、本当に必要なのかを自分なりに考えましょう。
もしいまやっていて、不要だと感じたら、すぐにやめましょう。自分のペースでコツコツと勉強を進めた方が絶対いいです。
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